【飛鳥】 †
- 実験機「飛鳥」。
1970〜1980年代、科学技術庁航空宇宙技術研究所（NAL）が開発したSTOL（短距離離着陸）実験機。
地方空港向けローカル線区用のSTOL旅客機を開発するためのテストベッドとして製作された。
機体は航空自衛隊に納入されていたC-1輸送機をベースに新規製作され、NALが開発した低騒音ターボファンエンジン4基を主翼上に搭載した。
このエンジンの排気を主翼の上面に流し、更にフラップで下へ流すことでSTOL性を確保するようになっていた。
同機は1985年〜1989年にかけて試験飛行が行われ、一定の成果を収めたが、ここから実用機の開発・製作を進めるにはコストが膨大にかかり、また、地方空港でも滑走路延伸などの設備改良によって通常型の機体が離発着できるところが増え、研究そのものの意義も薄まったため、プロジェクトの終了と共に除籍された。
現在、同機は岐阜県各務原市の「かがみがはら航空宇宙科学博物館」にて展示保存されている。
- 海上自衛隊試験艦「あすか」(JDS Asuka ASE-6102)
防衛省技術研究本部からの委託により、海上自衛隊の水上艦に搭載される各種装備品の試験・評価を行うテストベッド艦。1995年に就役。
任務の性格上、行われる試験の内容によって艤装が変更される場合がある。
（また、有事の際には護衛艦への転用も可能な設計になっている）
現在は自衛艦隊隷下の「開発隊群」に属し、横須賀を母港としている。
