【迫撃砲】(はくげきほう) †

Mortar.
歩兵などが数人で運用できる臼砲。
大抵は歩兵の管轄下にあり、制圧射撃を行うための支援火器として運用される。
また、主力戦車もゲリラ戦対策として近接射撃用の60mm迫撃砲を装備する事がある。

歩兵に最も身近な間接砲撃であり、真上から落ちてくるような高い弾道が特徴。
これによって要塞・塹壕などの遮蔽物を事実上貫通して敵陣内部に直接攻撃を行える。
反面、弾道が非常にわかりやすく、対迫レーダーなどで容易に射撃地点を特定される。

一般的には内径60mm〜120mm程度で、ただの筒に近い簡素・軽量・低コストな構造で設計される。
軽量ではあるが、反動を吸収する機構はなく、陣地か車両に据え付けて用いる必要がある。
火器管制装置も全くの手動か簡素な補助器具があるのみで、正確な射撃には手動での綿密な計算・調整を要する*1。
結果、命中精度・有効射程共にカノン砲・榴弾砲に大きく劣る。
熟練射手であれば毎分10発程度の発射速度が期待できるため、比較的近距離から乱射される。
弾頭は榴弾や発煙弾など古くからの歩兵支援用弾頭が一般的。近年では誘導砲弾?を装填可能なものもある。

また、装甲車等のシャーシに迫撃砲を積んだ自走迫撃砲も存在する。
通常は単に迫撃砲を運用する歩兵を単に機械化しただけのものだが、希に携行困難な巨大迫撃砲を積むものもある。

mortar.jpg
*1 もっとも、誤射を気にする必要がない場合には粗雑な用法で蛮用される事も多い。

トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS