*&ruby(はくへいせん){【白兵戦】}; [#b495ea17] close combat~ 鈍器や刀剣、素手での掴み合いや殴り合い、近代以降は[[拳銃]]や[[短機関銃]]や[[手榴弾]]での攻撃が可能なほど接近した状態での戦闘。~ 一度白兵戦に突入してしまうと逃走したり距離を取る事は困難であり、[[誤射]]を避けるのが困難であるため火力も大幅に制限される((そもそもライフルは銃身が長すぎて白兵戦では扱いづらい。このため、必然的に白兵戦では拳銃やさらに接近した状態ではナイフなどが武器となり、火力は大幅に落ちる。))。~ ~ 人間が人間を殺そうとした結果起きる戦闘の大半は白兵戦である。~ 銃撃戦であっても6m以内の近距離で発生するのが大半であり、このうち最も多いのは2.5m以内で銃を「突きつけた」状況から発生する場合である。~ 訓練されていない人間が[[拳銃]]を扱う場合はこの距離でも命中しない可能性は高い。~ 特に夜間や雨などの悪条件下では、銃を持った暴漢が銃を持たない相手に撃退される例も少なくない。~ また、計画的に殺人を企てる場合は毒殺、絞殺、撲殺、刺殺などが多く、銃器による射殺は避けられる傾向にある((銃器を使う意義があるのは返り討ちに遭う可能性がある時だけで、そうでない状況で銃を使うのは銃声や物的証拠など不利益が多い。))。~ この傾向は怨恨や快楽目的での殺人では特に強い。~ ~ 近代以降の軍事行動では、基本的に白兵戦は避けるべきものとされており、敵を発見できないまま必要以上に接近してしまった場合の遭遇戦や、建造物(陣地・施設・家屋)や乗り物の制圧を試みたり、逆に制圧部隊を迎撃する場合など、止むを得ない場合にのみ行われている。~ 視界の開けた場所で弓矢や銃撃をかいくぐって白兵戦距離まで接近するのは困難であり、特に[[機関銃]]や[[自動小銃]]などの[[フルオート]]掃射を向けられると、目標に取りつく以前に膨大な死傷者が発生する。~ このため、陣地や施設を占領する場合は隠密行動や陽動などを用いて敵の火力を回避する策が必要になる。~