【超信地旋回】(ちょうしんちせんかい)

pivot turn

車両の動輪のうち、左右どちらか半分を前進方向に、もう片方を後退方向に回転させる事。
こうする事で車体の中心を軸として、前進も後退もせずにその場で向きを変える事ができる。
右折する場合は右側を後退させ、左折であれば左側を後退させ、もう片側を前進させる。

工事現場や塹壕など地形の入り組んだ場所を移動したり、隊列への編入・離脱を行う際に有用であるが、一旦機動を止めて停止しなければならないため、砲撃や伏兵の存在が予想される場合に行う事は望ましくない。
駆動部のトランスミッションに複雑な機構を組み込む必要があり、実用化されたのは第二次世界大戦期。
現代ではほぼ全ての主力戦車に組み込まれた機能である。

原則として、超信地旋回は未舗装地帯や軍事基地内でのみ行うべき事で、公道上で行うべきではない。
車両は必ず縦に長い構造をしているため、道路上で行えば最良の場合でも複数の車線にまたがってしまうし、「道路沿いの私有地に乗り上げる」「後続車両や対向車線上の車両、道路沿いの建物に衝突する」などの事故も誘発しやすい。
公道を走る民生用車両においては全く不要な機能であり、土木工事用の重機や戦闘車両以外ではほとんど見受けられない。

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