【第10艦隊(アメリカ軍)】(だいじゅうかんたい(あめりかぐん))

United States 10th FLEET.

アメリカ海軍に属する艦隊のひとつ。
第二次世界大戦期に編成されたものと、2010年に編成されたもののふたつがある。

第一期(第二次世界大戦期)

「第10艦隊」と呼ばれる艦隊が最初に編成されたのは、1943年のことであった。

当時、アメリカ海軍は大西洋戦線において、ドイツ海軍のUボートによる通商破壊戦への対応を主任務としていた。
これに対しては「護送船団」方式を採用するなどの対策が採られてはいたが、護衛力の更なる強化や効率的な対潜戦闘の研究が必要と考えられ、そのための専門機関として編成された。

こうした経緯から、「艦隊」と名乗ってはいたものの艦艇航空機の配備はなく、戦闘行動にも従事せず、わずか50名程度の人員を与えられて首都のワシントンDCで勤務についていた。

1945年5月、ドイツの降伏に伴って本艦隊は解散となった。

第二期(21世紀)

最初の第10艦隊が解散となった後、半世紀以上にわたって本艦隊は欠番となっていたが、2010年1月、海軍の電子戦サイバー戦を担当する組織として、メリーランド州フォート・ミードにて編成された。

現在の本艦隊は、別名を「艦隊サイバーコマンド」と呼び、陸軍の「陸軍サイバーコマンド」、空軍の「第24空軍」、及び海兵隊の「海兵隊サイバースペースコマンド」などと共に、アメリカサイバー軍の一構成要素として活動している。


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