【多連装ロケットシステム】(たれんそうろけっとしすてむ)

Multiple Launch Rocket System (MLRS)

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ロケット弾の集中運用を想定する自走砲。「自走ロケット砲」とも。

連射速度が早く、短時間のうちに全弾撃ち尽くして膨大な投射弾量を叩き出す事が可能。
反面で精度は低く(半数必中界が非常に広い)、誤射の回避も困難。
また、ロケット弾爆薬量あたりの重量・単価が非常に不経済で、兵站への負荷が重い。
さらに、ロケットエンジンの噴煙が大量に発生するため発射位置が露呈し易い。

こうしたことから、事前の作戦に基づいて多数を集結させ、広い地域全体に制圧射撃を叩き込む運用が想定される。
継戦能力は低いため、短時間で全弾撃ち尽くして素早く撤退する。
誤射のリスクが高いため、歩兵突撃を開始して以降の支援には投入されない。
継続的な火力支援が必要となった場合には、自走榴弾砲戦車歩兵戦闘車が投入されるのが普通である。

関連:クラスター爆弾

各国の主な多連装ロケットシステム

  • アメリカ
  • ドイツ
    • ネーベルヴェルファー
    • パンツァーヴェルファー
    • 8cmロケット弾発射機
    • 8.8cmロケット弾発射機43型*2(プップヒェン)
    • LARS

*1 同車の代名詞としても使われている。
*2 後に「8.8cmロケット式対戦車銃43型」に名称変更された。

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