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*&ruby(あかがみ){【赤紙】}; [#c32a47d5]
1945年までの日本において、在郷軍人(([[徴兵令]]・兵役法による現役兵としての服役義務期間を終えた者、もしくは予備・後備役に退いた将校・下士官))を[[軍隊]]に招集するために発行された文書。~
その紙の色から、俗にこう呼ばれる。~
正式には充員召集令状、及び臨時召集令状と言う。~
前者は年度ごとの計画に基づく一定数が発行され、後者は有事の際、臨時編成された[[部隊]]の要員や既存部隊の戦死傷者の欠員を補充するために随時発行されるものであった。~
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1945年までの日本において、在郷軍人(([[徴兵令]]・兵役法による現役兵としての服役義務期間を終えた者、もしくは予備・後備役に退いた将校・下士官))を[[軍隊]]に招集するために発行された文書である「召集令状」のこと。~
中でも、赤い用紙を使っていた「充員召集令状」((陸軍では赤い用紙を使っていたが、海軍では紅色の用紙を使っていた。))「臨時召集令状」の俗称。~
なお、召集令状には他にも「青紙」「白紙」と呼ばれるものがあり、次のような場合に使われていた。
:青紙 | 教育召集、演習召集、簡閲点呼((予備役の下士官兵を何年かに一度集合させ、短時間の試問応答により在郷軍人の本務を査閲点検し、教導するもの。))
:白紙 | 防衛召集(([[空襲>空爆]]等の際に国土防衛のため、在郷軍人を短期間だけ動員するもの。))
召集令状は、応召者（徴集対象者）の戸籍がある市区町村を所管する連隊区司令部（陸軍）((現在の[[自衛隊地方協力本部]]に相当する機関))もしくは鎮守府（海軍）((現在の[[海上自衛隊]]では「地方総監部」にあたる組織))が作成・発行し、市区町村役場の兵事係（現在では戸籍係に相当）の職員が対象者の自宅を訪れ、本人に直接手渡しして交付していた（不在の場合は同居の家族へ交付することとなっていた）。
>召集令状には「一銭五厘」という俗称もあるが、これは応召者が本籍地から離れて住んでいる場合、実家から郵便で令状が届いた旨の連絡((「一銭五厘」は当時、ハガキ1枚を送るときの郵便料金。ちなみに現在だと「50円」ということになる。))がされていたことにちなむものらしい。~
令状の表面には「応召者の氏名」「配属される部隊名」「部隊へ出頭しなければならない日時」が、裏面には「この令状の提示により、部隊所在地までの交通費が割引になること（交通費は後日、軍隊が立て替える）」「天災や伝染病などで、期日までに部隊へ出頭できなくなったときの連絡先」「応召者の心得」などの備考や注意事項が記されていた。~
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ちなみに、[[旧軍]]において使われていた「召集」という言葉を現在の[[自衛隊]]に当てはめると、[[予備自衛官]]（[[陸上自衛隊]]の[[即応予備自衛官]]及び[[予備自衛官補]]を含む）の招集がこれにあたる。~
ちなみに、[[旧軍]]において使われていた「召集((現在の日本で「召集」という言葉を公式に使うのは、天皇が国会の開催に際して、議員を国会へ集めるときのみである。))
」という言葉を現在の[[自衛隊]]に当てはめると、[[予備自衛官]]（[[陸上自衛隊]]の[[即応予備自衛官]]及び[[予備自衛官補]]を含む）の招集がこれにあたる。~
その際には、防衛大臣がこれと同様の趣旨の「招集命令書」という文書を発行して対象者に送り、受け取った対象者はこの文書を持って所定の部隊へ出頭し、任務につく。~
>同じ「ショウシュウ」という言葉に対して使われる漢字が違うのは、「召」の字を使う「ショウシュウ」が、（名目上）天皇の名のもとにおいて出されるものに対してのみ使われる言葉であるため、という。~
そのため、現在の日本で「召集」という言葉を公式に使うのは、天皇が国会の開催に際して、議員を国会へ集めるときのみである。
この命令書も命令の種類によって用紙が色分けされており、防衛招集命令が淡紅色、国民保護等招集命令が淡黄色、災害招集命令が淡青色、訓練招集命令は白色となっている。
関連：[[徴兵令]] [[徴兵制]]
