【航空自衛隊安全の日】(こうくうじえいたいあんぜんのひ)

航空自衛隊において、安全への取り組みを再確認するために設けられた記念日で、毎年7月3日。

この日、空自の各部隊においては対領空侵犯措置救難、輸送などの実任務を除く訓練飛行をせず、慰霊祭や安全教育が行われる。

制定の経緯

この記念日が制定されたのは、1999年8月15日〜2000年7月4日にかけて連続的に発生した、空自機による5件・6機の重大墜落事故が原因であった。
これらの相次ぐ事故は世間からの批判の目を浴びると共に、航空機の運用における安全管理面で重大な欠陥があることを再認識させることになった。
こうした危機的状況の風化を防ぐことを目的に、この記念日が制定されたのである。

事故の一覧
日付事故機・所属部隊事故の要目
1999年08月15日F-4EJ改(第5航空団)対領空侵犯措置中、長崎県福江島西方80km付近に墜落
1999年11月22日T-33航空総隊司令部飛行隊*1着陸進入中にエンジントラブルで入間川河川敷に墜落
※この事故で、空自で運用されていたT-33の全機が飛行停止となり、
そのまま翌2000年6月を以って退役となった。*2
2000年03月22日T-2(第4航空団)帰投中に宮城県女川の山林に墜落
2000年06月23日C-1(第3輸送航空隊)隠岐近海で整備試験飛行中に墜落
2000年07月04日T-4×2機
(第4航空団・ブルーインパルス
訓練帰投中に金華山に墜落

*1 2014年8月に解隊されている。
*2 その時点で運用されていた機体が9機と少数で、かつ、当初は2002年に退役予定だったことから、そうした機体に多額の安全対策・改修費をかけることは得策ではない、と判断されたためである。

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