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*&ruby(きちょう){【機長】}; [#v71c4b01]
Captain/PIC(Pilot in Command=指揮操縦士)((前者の言葉は[[旅客機]]及び[[貨物機]]において使われ、後者は自家用機や[[ビジネス機]]などで用いられることが多い。)).~
Captain / Pilot in Command(PIC).~
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[[航空機]][[搭乗員>エビエーター]]のうち、飛行中の機内における最高責任者として全乗員の指揮監督に従事する者。~
[[副機長]]以下、他の乗員に指示・命令を下しつつ、[[操縦士>パイロット]]として機体の操縦にも従事する((ただし、[[旧軍]]の航空部隊においては、大型機の機長は直接機体の操縦をせず、爆撃手や[[航法士>航空士]]の役を務めていた。&br;  この名残からか、[[海上自衛隊]]の[[哨戒機]]・[[救難機]]を擁する航空部隊においても、機体を直接操縦しない[[戦術航空士]]が「任務機長」として機長の役割を務めることがある。))という、文字通り責任が付きまとう役職である。~
また、出発に先立ち、運航管理者(ディスパッチャー)等と打ち合わせを行って飛行計画を決定、整備状況のチェック、緊急時においては状況に応じて適切な判断を下さなければならない。~
そのため、機体の全てと気象、[[航空]]に関するあらゆる学問に精通していなければならない。~
[[航空機]][[搭乗員>エビエーター]]のうち、一機の[[航空機]]についての最高責任者。~
英語では積荷・乗客の管理責任が生じる場合の「Captain」と、機体を私用に用いる場合の「PIC」を区別する。~
複数の[[乗員>エビエーター]]が存在する事が前提であり、一人乗りの機体には言及されない事が多い。~
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現在の日本で、定期航空路を運行する航空機の機長となるには、[[航空法]]に定められた[[定期運送用操縦士]]の資格・並びに乗務する[[航空機]]の型式限定の資格(型式証明)を取得した上で、各航空会社が定めた機長としての条件((知識のみならず、心身ともに健全な状態であることが求められる。))を兼ね備え、円満な人格と教養・常識を備えた人物であることを要する。~
また、船舶における「船長」と同様に、機内での犯罪の予防または処置について、必要に応じて強制力を行使することが可能である。~
>ただし、船長とは違って刑事訴訟法上での「[[特別司法警察職員>司法警察]]」に指定されてはおらず、機内で確保した被疑者は着陸地を管轄する警察機関へ引き渡すこととなる。~
また、実際の対処についても[[フライトアテンダント]]や[[スカイマーシャル]]などに委任されていることが多いようである。
一般に、全乗員の指揮を執りながらも自ら[[操縦桿]]を握るパイロット(正操縦士)である事が多い。~
ただし、[[軍用機]]においては[[階級]]の関係で、機体の操縦を行わない者([[戦術航空士]]など)が機長となる場合もある。~
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操縦のみならず、[[運航管理者]]や[[航空整備士]]との折衝・[[飛行計画>フライトプラン]]の立案も職務に含まれる。~
また、緊急事態における乗員乗客への命令権も与えられており、危険人物の拘束などを命ずる事ができる。~
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必然的に、扱う機体が遭遇し得る全ての状況と学術的知識に精通している事が求められる。~
また、危機的状況における指揮統制と判断のために、人格・教養・常識における円熟も必要とされる。~

余談ながら、[[日本航空]]が一社提供していたTOKYO FM系列のラジオ番組「JET STREAM」では、番組の司会進行を受け持つ男性パーソナリティが「機長」という役回りを演じている。((一時期、女性がパーソナリティを務めていた時は「[[フライトアテンダント]]」という役回りになっていた。))
>[[航空機]]に限った話ではないが、責任者の人格的問題(意思疎通で齟齬が生じた時の混乱)を原因とする事故は枚挙に暇がない。

関連:[[定期運送用操縦士]] [[事業用操縦士]]


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