【艦上爆撃機】(かんじょうばくげきき)

艦上から運用可能な軍用機のうち、爆弾を装備して対地対艦の作戦を主任務とする比較的小型の機体。 
回避運動を取る艦艇に対してはとにかく高精度でなければ命中しない為、対艦攻撃を行う艦上爆撃機はほぼ全てが急降下爆撃能力を持つ。また、爆撃機としては比較的高い機動力を誇り、戦闘機相手に空戦を挑んだ事例も少なくない。

雷撃水平爆撃を担当した艦上攻撃機に比べて搭載量には劣り、特に頑強な戦艦巡洋艦を確実に撃沈まで追い込めるとは限らなかったものの、甲板上の兵装や上部構造物への精密爆撃は戦闘能力漸減に効果的であり、続く雷撃機や水上艦による攻撃を容易ならしめる役割があった。 また、同じ大型艦でも特に空母に限れば、最上位の飛行甲板がデリケートで発着に不可欠なこと、戦艦ほどの頑強さは有さず可燃物も多く抱えていることから、急降下爆撃がそのまま致命傷になることもしばしばあった。この為、先制攻撃で空母=敵艦隊で唯一の長距離攻撃手段を戦闘不能にする空母殺しの専門機体としての役割もあった。

大戦後は急降下爆撃機という分類の飛行機がなくなり、対地対艦攻撃を担当する大型の機体は爆撃機、小型の機体は攻撃機と区別されるようになったため、艦上爆撃機という分類も事実上なくなった。

主な艦上爆撃機


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