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*&ruby(かへんこうたいよく){【可変後退翼】};
VG翼。&ruby(バリアブルジオメトリーウイング){Variable geometry wing};。~
低速では[[直線翼]]、高速では[[後退翼]]へと、速度に応じて角度が変わる翼。~
主として高速な[[攻撃機]]や[[爆撃機]]などを低速でも離着陸できるように用いられるが、あらゆる速度帯で空力的に有利であり、[[戦闘機]]の格闘戦にも効力を発揮する。~
一時期流行したものの、構造が複雑になる、重量がかさむ、維持費が高い、整備が難しいなどの問題点があり、徐々に衰退した。~
#ref(http://sukhoi.s7.xrea.com/pukiwiki/vg.jpg)~
採用された機種は、[[F-111]]、[[F-14]]、[[B-1]]、[[トーネード]]、[[MiG-23]]、[[MiG-27]]、[[Su-17]]、[[Su-24]]、[[Tu-22M]]、[[Tu-160]]等。~
*&ruby(かへんこうたいよく){【可変後退翼】}; [#zb91f54e]
Variable geometry wing.~
~
[[動翼]]の一種で、[[主翼]]全体の角度を必要に応じて後方に傾ける機構。「VG翼」とも。~
[[エビエーター]]が手動操作で変形させるものだが、[[アビオニクス]]が自動で最適な形状を選択する機種もある。~
~
1964年に[[F-111]]「アードバーグ」で初めて実用化。~
[[冷戦]]中期(1960〜70年代)の航空機開発の潮流となったが、[[航空電子工学>アビオニクス]]の発達とともに衰退し、現代では省みられていない。~
~
速度域に応じて[[直線翼]]・[[後退翼]]・[[デルタ翼]]に変形し、各々の特性を使い分ける事ができる。~
元々は高速巡航と[[短距離離着陸>STOL]]を兼ね備える目的で用いられたが、[[戦闘機]]の[[運動性]]向上にも寄与した。~
反面、機構が複雑化して整備・調達コストが高騰し、また変形機構の分だけ主翼の重量が増加する問題もある。~
~
上記の利点は重量のかさむ変形機構を用いずとも[[フライバイワイヤー]]と[[静安定緩和]]を用いて実現可能である。~
また、変形機構は機体形状の[[ステルス]]化を困難にするため、[[目視外射程]]からの攻撃に対して不利である。~
このため、[[フライバイワイヤー]]や[[空対空ミサイル]]の発達によって可変後退翼は不要となっていった。

**採用された機体の一例 [#tcf11557]
-アメリカ
--[[F-111]]
--[[F-14]]
--[[B-1]]

-欧州共同開発
--[[トーネード>トーネード(マルチロールファイター)]]

-ソ連/ロシア
--[[MiG-23]]
--[[MiG-27]]
--[[Su-17]]
--[[Su-24]]
--[[Tu-22M]]
--[[Tu-160]]


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