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【ローンチカスタマー】 †
Launch Customer*1.
新製品の発売時点で発注が決まっている消費者。
一般には新型航空機が開発を終える前の時点で大量発注を行った航空会社を指す。
1960年代以後、航空機開発の費用高騰を受け、構想段階から需要を調査・確保する目的で始められた。
ローンチカスタマーを確保できない開発計画は、完遂しても販売数が伸びず採算が取れない可能性が高い。
大手航空会社が単独でローンチカスタマーになるのが一般的*2だが、数社共同で発注する場合もある。
また、ある企業が旅客機として発注しつつ、別の企業が貨物機として発注する場合もある。
主な機種のローンチカスタマー †
- ボーイング社製
- B707:パンアメリカン航空
- B717(MD-95):エアトラン
- B727:イースタン航空
- B737-100:ルフトハンザドイツ航空
- B737-200:ユナイテッド航空
- B737-300/500/700:サウスウエスト航空
- B737-400:ビートモンド航空
- B737-600:スカンジナビア航空
- B737-700ER:全日本空輸
- B737-800:ハバックロイド・フルーク*3
- B737-900ER:ライオン・エア
- B747-100/SP:パンアメリカン航空
- B747-200:KLMオランダ航空
- B747-200F:ルフトハンザドイツ航空
- B747-300:スイスエア
- B747-400:ノースウエスト航空
- B747SR/-400D:日本航空
- B747-400F:カーゴルックス航空
- B747-400ER:カンタス航空
- B747-400ERF:エールフランス
- B747-8IC:ルフトハンザドイツ航空
- B747-8F:キャセイ・パシフィック航空*4/カーゴルックス航空
- B757:イースタン航空
- B767-200:ユナイテッド航空
- B767-300:日本航空
- B767-400ER:コンチネンタル航空
- B777-200:ユナイテッド航空
- B777-200ER:ブリティッシュ・エアウェイズ
- B777-200LR:パキスタン国際航空
- B777-300:キャセイ・パシフィック航空
- B777-300ER:日本航空/エールフランス*5
- B777F:エールフランス
- B777-300ERSF:GEキャピタル・アビエーション・サービス
- B787-8:全日本空輸
- B787-9:ニュージーランド航空
- B787-10:シンガポール航空
- エアバス社製
- ロッキード社(現ロッキード・マーティン)製
- ボンバルディア社製
- DHC-8-Q400CC:琉球エアーコミューター
- Cシリーズ(エアバスA220):ルフトハンザドイツ航空
*1 "Kickoff Customer"(キックオフカスタマー)という言葉もあるが一般的ではない。
*2 普通はその会社がそのまま第一号の運用者になるが、諸事情により別の会社が最初の運用者になることもある。
*3 現:TUIフライ・ドイッチュラント。
*4 日本貨物航空から移譲された。
*5 実質的なローンチカスタマーはエールフランスだが、試験飛行に用いられた機体は日本航空に引き渡されている。
*6 開発遅延によりキャンセル。また、同機自体も他航空会社からの発注が全部キャンセルされ、実機の生産は行われていない。
*7 2020年、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行による航空需要の減退で商品化が困難とされ、開発が凍結された。