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【ミューロケット】 †
JAXA宇宙科学研究本部(旧文部省宇宙科学研究所?)が開発・運用している宇宙ロケット。
世界的にも珍しい全段固体燃料ロケットモーターを採用している。
M-○に入る数字は標準ロケット段数を表す。(例外:M-Vは3段)
Mシリーズの前身である「L-4S」の5号機が1970年2月、日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げた経験を元に改良を重ねてきている。
最新型のM-Vでは、政府による「全幅1.4m」規制がなくなったため大型化し、ペイロードが飛躍的に増大した。
現在まで全段固体燃料で地球重力圏を離脱できるロケットは、世界でもM-3SllとM-Vだけである。
同じくJAXAのH-2Aに比べると小型で影が薄いが、実績では勝る。
現在も斜めの発射台を用いているが、第1段に推力方向制御?が付いた現在、垂直発射も可能となっている。(ただし運用時は安全のため、海に向けて斜めに発射する)
Mシリーズ 括弧内は順に(1号機打ち上げ,2号機打ち上げ,・・・)
- M-4S 全長:23.6m 直径:1.41m 重量:43.6t ペイロード:180kg/250km 運用開始:1971年
L-4Sの発展型。尾翼とスピンによる姿勢の安定、重力ターン方式による軌道投入。
(失敗,たんせい,しんせい,でんぱ) - M-3C 全長:20.2m 直径:1.41m 重量:41.6t ペイロード195kg/250km 運用開始:1974年
第2,3段新規開発大型化。第2段に二次元推力方向制御?とサイドジェット装置を導入し、軌道投入精度が上昇。
(たんせい2号,たいよう,失敗,はくちょう) - M-3H 全長:23.8m 直径:1.41m 重量:48.7t ペイロード300kg/250km 運用開始:1977年
第1段を延長化。1号機は長楕円軌道?のミッションのため、4段目(キックステージ?)が追加されている。
(たんせい3号,きょっこう,じきけん) - M-3S 全長:23.8m 直径:1.41m 重量:48.7t ペイロード300kg/250km 運用開始:1980年
第1段に推力方向制御?を追加。これにより、全段で推力方向制御?が可能になり、打ち上げ姿勢の自由度が高まった。
(たんせい4号,ひのとり,てんま,おおぞら) - M-3SII 全長:27.8m 直径:1.41m 重量:61.0t ペイロード770kg/250km 運用開始:1985年
第2,3段ロケット新規開発大型化、CPUによるデジタル制御。日本初(世界3番目)の地球重力圏離脱。4段目(キックステージ?)追加可能。
(さきがけ,すいせい,ぎんが,あけぼの,ひてん,ようこう,あすか,失敗) - M-V 全長:30.7m 直径:2.5m 重量:139t ペイロード1800kg/250km 運用開始:1997年
1機約70億円。本格的な惑星探査機打ち上げ用ロケットとして開発された。リングレーザージャイロ?やコンピュータなど最新の技術が取り入れられている。衛星の地球周回軌道投入だけでなく、小惑星や月探査ミッションも予定されている。4段目(キックステージ?)追加可能。
(はるか,欠番,のぞみ,失敗,はやぶさ) 2004年冬 月探査衛星「LUNAR-A」打ち上げ予定
参考リンク JAXA宇宙科学研究本部(http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/rockets/vehicles/index.shtml)