【ボムキャット】(ぼむきゃっと)

アメリカ海軍が運用していた艦上戦闘機・グラマンF-14「トムキャット」の一バリエーション。

F-14は当初、艦隊防空用戦闘機として開発され、外洋を航行する空母機動部隊に接近を試みる敵性飛翔体(戦闘機爆撃機対艦ミサイルなど)への対処を主任務としていたが、1990年代後半に入って、長距離艦上攻撃機として運用されてきたA-6「イントルーダー」の退役が進んだことに伴い、一部の機体に対地攻撃能力を付加してマルチロールファイター化する改修を施すことになった。
そして、この改修を施された機体に対する非公式愛称としてこの名がつけられた。

2001年からの対テロ戦争において、同機は海軍/海兵隊航空隊の主力機になっていたF/A-18C・Dに比して長い航続距離を活かして偵察機及び攻撃機として運用され、高い評価を得た*1
しかし、F/A-18に比べて設計が古く、ユニットコストも高くつくことが嫌気され、航続距離の伸びたF/A-18E・Fの就役に伴い、原型の戦闘機型と同様、2006年に退役した。


*1 戦場となったアフガニスタンは内陸国であったため、当時のF/A-18C・Dでは作戦行動に制約が多かった(いかに空中給油があるとはいえ、第三国の領空空中給油機を展開させるにはその国との政治的合意が必要であるため)。

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