*&ruby(あたー){【アター】}; [#mca299cb]
SNECMA Atar~
フランスの[[スネクマ]]社が開発した軸流圧縮式[[ターボジェットエンジン>ターボジェット]]。~
[[第二次世界大戦]]時にドイツのBMW社が開発した[[ターボジェットエンジン>ターボジェット]]である「BMW 003」をベースに高出力化したものである。~
戦後のフランスの多くの航空機に搭載されただけでなく、これまで素地が少なかったフランスのジェットエンジン産業基盤の確立にも貢献した。~
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主にダッソー社製の戦闘機に搭載され、[[ミラージュF1]]や[[ミラージュ5]]、[[シュペルエタンダール]]などに搭載された。~
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**主な搭載機 [#de62d129]
-ダッソー [[ミラージュF1]]
-ダッソー [[ミラージュ3]]
-ダッソー [[ミラージュ4]]
-ダッソー [[ミラージュ5]]
-ダッソー [[ミラージュ50>ミラージュ5]]
-ダッソー [[ミラージュG]]
-ダッソー エタンダールIV
-ダッソー [[シュペルエタンダール]]
-ダッソー シュペルミステール
-SNCASE SE.212「デュランダル」
-SNCASE SE.5000「バルデュール」
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**性能諸元 [#x276c66a]
|タイプ|[[アフターバーナー]]付き[[ターボジェット]]|
|全長|5,900mm|
|直径|1,000mm|
|乾燥重量|1,456kg(アター9C)&br;1,582kg(アター9K50)|
|圧縮機|9段軸流式|
|タービン|2段|
|[[推力]]|アター9C:42.0kN(ミリタリーパワー)/58.9kN([[アフターバーナー]]使用時)&br;アター9K50:49.2kN(ミリタリーパワー)/70.6kN(アフターバーナー使用時)|
|全圧縮比|5.2:1(アター9C)&br;6.5:1(アター9K50)|
|定格燃料流量|アター9C:103kg/(kN·h)(ミリタリーパワー) / 207kg/(kN·h)(アフターバーナー使用時)&br;アター9K50:98.9kg/(kN·h)(ミリタリーパワー)/ 199.9kg/(kN·h)(アフターバーナー使用時)|
|[[推力重量比]]|4.1:1(アター9C)&br;4.6:1(アター9K50)|
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***仕様一覧 [#bcbcdf55]
|形式|年|推力&br;(kgp)|回転数&br;(rpm)|タービン温度|重量&br;(kg)|
|アター101V1-16|1948|1,700〜2,200|7,600〜8,000|700℃|880|
|アター101B1|1951|2,400|8,300|845℃|890|
|アター101D3|1953|3,000|8,300|870℃|920|
|アター101E3/E5|1955|3,500|8,400|865℃|870|
|アター08B|1956|3,530|8,150|600℃|1,079|
|アター9C|1960|6,000|800|885℃|1,430|
|アター9K|1963|6,700|8,400|920℃|1,490|
|アター9K50|1969|7,200|8,900|930℃|1,582|
|アター8K50|1970|5,000|8,550|925℃|1,165|
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**派生型 [#s4a549f8]
-アター101:~
初期型。~
シュペルミステール戦闘爆撃機に搭載。~
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--アター101B:~
初期の問題を改善した型。~
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--アター101C:~
圧縮機と燃焼器を強化した型。~
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--アター101D:~
タービンの大型化や耐熱合金を使用した型。~
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--アター101D:~
"0番目"の圧縮段を加え、総圧縮比が増加した型。~
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--アター101F:~
D型にアフターバーナーを追加した型。~
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--アター101G:~
E型にアフターバーナーを追加した型。
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-アター8:~
9段圧縮機と2段タービン。1954〜1956年に開発された。~
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--アター8B:~
エタンダール IVに搭載。~
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--アター8K50:~
アター9K50の単純型。シュペルエタンダールに搭載。~
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-アター9:~
アフターバーナー付き。~
統合された始動装置、圧縮機を改良して超音速飛行用に最適化。~
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--アター9C:~
ミラージュ3とミラージュ5戦闘機に搭載。~
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--アター9K10:~
改良型燃焼室、タービンブレード冷却の改良。ダッソーミラージュ4爆撃機に搭載。~
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--アター9K50:~
アター9Cの改良型。~
タービンの再設計と圧縮機が更新され、燃料消費率と推力が改善された。~
[[ミラージュF1]]と[[ミラージュ50>ミラージュ5]]に搭載。~
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-アタープラス:~
ITPとデネルとの共同開発。~
新型の圧縮機、タービン、電子装置を搭載。~
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