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*&ruby(はやぶさ){【隼】}; [#n82fd390]
[[中島>SUBARU]]キ43・[[一式戦闘機]]「[[隼>はやぶさ]]」。~
[[中島>中島飛行機]]キ43・[[一式戦闘機]]「[[隼>はやぶさ]]」。~
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1940年代、[[中島飛行機>SUBARU]]が開発・生産し、[[大日本帝国陸軍>日本軍]]が[[第二次世界大戦]]期に運用した[[戦闘機]]。~
1940年代、[[中島飛行機]]が開発・生産し、[[大日本帝国陸軍>日本軍]]が[[第二次世界大戦]]期に運用した[[戦闘機]]。~
呼称・略称は「一式戦」「一戦」「ヨンサン」など。~
「隼」の[[愛称]]でも知られる。~
[[連合国軍>連合国（第二次世界大戦）]]におけるコードネームは"&ruby(オスカー){Oscar};"。~
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それまでの[[九七式戦闘機]]に代わる新型[[軽単座戦闘機>軽戦闘機]]として、運動性能は維持しながらも500km/h以上の最高速度や5000mまで5分で上昇可能といった要求に応えるべく中島で開発された。~
そこで開発陣は、九七式戦闘機の設計を基としつつもエンジンをより大型かつ強力な「ハ25」に変更、更に引き込み脚化することで、運動性能と速度性能を両立しようと試みた。~
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「キ43」試作1号機の[[初飛行]]は1938年12月12日となった。~
しかし、速度性能は要求に届かず、運動性能でも九七式戦闘機に及ばなかった。~
これを受け、更に試作機を製造、性能向上が図られたが機体性能は十分に改善されず、採用はさらなる性能向上の後にされる予定となった。~
これを受け、更に試作機を製造、性能向上が図られたが機体性能は十分に改善されず、採用はさらなる性能向上の後となる予定であった。~
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しかし、太平洋戦争に必要とされる長距離飛行の可能な遠距離戦闘機の整備要求により、本機の採用は早まった。~
[[落下タンク>増槽]]を装備することで非常に長大な[[航続距離]]を発揮することが判明したキ43は量産が決定、1941年5月には「一式戦闘機一型」として[[仮制式>制式]]採用された。~
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開戦直後、南方での航空戦に駆り出された一式戦一型はその運動性能をいかんなく発揮、[[F2A]]や[[ハリケーン]]、[[P-40]]など多数の[[連合国>連合国（第二次世界大戦）]]戦闘機を撃墜した。~
一方、機体には未だに未完成な点が見られ、特に構造的な強度不足からくる急降下時、急旋回時の空中分解事故は戦闘中に多発し、大きな問題点となった。~
ただし、機体には未だに未完成な点があり、特に構造的な強度不足からくる急降下時、急旋回時の空中分解事故は戦闘中に多発し、大きな問題点となった。~
>一式戦闘機は、連合国軍に[[日本海軍>日本軍]]の[[零式艦上戦闘機]]と誤認されることがあった。~
実際、両機は同型エンジンを搭載した同等の寸法の機体であり、優れた[[運動性]]など、性能面でも似通った点が多かった。
実際、両機には同型のエンジンを搭載すること、同等の寸法の機体であること、良好な旋回性能を発揮することなど、類似点が多かった。
1942年夏、エンジンを「ハ115」に換装、カウリング周辺機器の位置変更、機体構造の強化など、様々な改設計がなされた「一式戦闘機二型」が[[制式]]化された。~
生産初期、中島飛行機製第5154号機以降の機体からは翼幅が11.437mから10.837mへ短縮、翼面積22.0�屬�ら21.4�屬悗判名�された。~
これにより、降下制限速度が550km/hから600km/h（最大650km/h）へ増大、[[横転>ロール]]性能が向上した。~
1942年夏、エンジンをより高出力な発展型に換装、カウリング周辺装置の配置変更、機体構造の強化など、様々な改設計がなされた「一式戦闘機二型」が[[制式]]化された。~
これにより、降下制限速度は550km/hから最大650km/hへ増大、[[横転>ロール]]性能が向上した。~
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1944年末期には[[水メタノール噴射]]装置付き「ハ115-�供廛┘鵐献鵑鯏觝椶垢襦岼貅粟鐺�機三型」が[[制式]]採用された。~
1944年末期には[[水メタノール噴射]]装置付き「ハ115-�供廛┘鵐献鵑鯏觝椶垢襦岼貅粟鐺�機三型」が[[制式]]化された。~
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戦争後期において、本機は性能的に旧式化していた。~
しかし、[[四式戦闘機>疾風（戦闘機）]]などの後継機が配備されていた前線でもなお、本機はその運用期間の長さからくる機材としての信頼性、安定した飛行性能から[[搭乗員>エビエーター]]や[[整備員>航空整備士]]に好まれた。~
また実際の戦闘においても、[[レーダー]]による敵の早期発見を可能とするなど先進的な戦闘機運用のなされていたビルマの陸軍航空隊では[[P-51]]、[[P-47]]や[[スピットファイア>スピットファイア（戦闘機）]]後期型などの高性能戦闘機に対しても互角の戦果を挙げ続けた。~
また実際の戦闘においても、[[レーダー]]による敵の早期発見を可能とするなど先進的な戦闘機運用のなされていたビルマ戦線では[[P-51]]、[[P-47]]や[[スピットファイア>スピットファイア（戦闘機）]]後期型などの高性能戦闘機に対しても互角の戦果を挙げ続けた。~
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最終的に、日本の航空史上2番目に多い約5,700機が生産され、後の[[四式戦闘機「疾風」>疾風（戦闘機）]]と並んで陸軍航空隊、ひいては戦中の[[日本軍]]を代表する[[戦闘機]]となった。~
>戦時中、国内の[[戦意>士気]]高揚のために制作された新聞や映画、流行歌の題材（「加藤隼戦闘隊（1944年）」など）として幅広く扱われた本機は、当時の一般国民にも広く認知されていた。~
**性能諸元 [#l032cf8b]
|型式|CENTER:一式戦闘機一型|>|>|CENTER:一式戦闘機二型|
|生産番号&br;（中島）|CENTER:114〜816号機|CENTER:5009〜5153号機|CENTER:5154〜5579号機|CENTER:5580〜7489号機|
|乗員|>|>|>|CENTER:1名|
|全長|CENTER:8.832m|>|>|CENTER:8.92m|
|全高|CENTER:3.090m|>|>|CENTER:3.085m|
|全幅|>|CENTER:11.437m|>|CENTER:10.837m|
|翼面積|>|CENTER:22.0��|>|CENTER:21.4��|
|空虚重量|CENTER:1,560kg|CENTER:1,975kg|CENTER:1,863kg|CENTER:1,935kg&br;（防弾板装備）|
|全備重量|CENTER:2,017.5kg|CENTER:2,590kg|>|CENTER:2,500kg|
|[[発動機>エンジン]]|CENTER:[[ハ25>栄]] &br;[[空冷>空冷エンジン]]複列星形14気筒&br;×1基|>|>|CENTER:[[ハ115>栄]] 空冷複列星形14気筒×1基|
|出力|CENTER:離昇990[[馬力]]/728kW|>|>|CENTER: 離昇1,077馬力/792kW|
|~|CENTER:970馬力/713kW&br;（高度3,400m）|>|>|CENTER:1速：1,070馬力/786kW（高度2,800m）&br;2速：940馬力/691kW&br;（高度5,600m）|
|~|CENTER:970馬力/713kW（高度3,400m）|>|>|CENTER:1速：1,070馬力/786kW（高度2,800m）2速：940馬力/691kW（高度5,600m）|
|[[プロペラ]]|CENTER:定速2翅（直径2.90m）|>|>|CENTER:住友ハミルトン可変ピッチ3翅（直径2.80m）|
|最大速度|CENTER:495km/h&br;（高度4,000m）((87オクタン燃料使用時の性能。戦中の陸軍で一般的であった92オクタン燃料使用時は最高速度500km/h以上に達する。))|CENTER:515km/h（高度6,000m）|>|CENTER:推力式集合排気管：&br;536km/h（高度6,000m）&br;推力式単排気管：&br;548km/h（高度6,000m）|
|最大速度|CENTER:495km/h（高度4,000m）((87オクタン燃料使用時の性能。戦中の陸軍で一般的であった92オクタン燃料使用時は最高速度500km/h以上に達したとされるが、実測値は不明。))|CENTER:515km/h（高度6,000m）|>|CENTER:推力式集合排気管：536km/h（高度6,000m）&br;推力式単排気管：548km/h（高度6,000m）|
|[[巡航速度]]|CENTER:320km/h|CENTER:355km/h（高度4,000m）|>|CENTER:440km/h|
|降下制限速度|CENTER:500km/h以内|CENTER:550km/h|>|CENTER:600km/h（最大650km/h）|
|上昇性能|CENTER:高度5,000mまで5分13秒&br;（15.9m/s）|CENTER:高度5,000mまで5分49秒&br;（14.3m/s）|>|CENTER:-|
|~|CENTER:高度6,000mまで6分21秒&br;（13.1m/s）|CENTER:高度6,000mまで7分24秒&br;（13.5m/s）|>|CENTER:-|
|上昇性能|CENTER:高度5,000mまで5分13秒（15.9m/s）|CENTER:高度5,000mまで5分49秒（14.3m/s）|>|CENTER:-|
|~|CENTER:高度6,000mまで6分21秒（13.1m/s）|CENTER:高度6,000mまで7分24秒（13.5m/s）|>|CENTER:-|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|CENTER:-|CENTER:10,500mないし11,215m|>|CENTER:-|
|[[航続距離]]|CENTER:-|CENTER:3,000km（落下タンク有り&br;1,620km（正規）|>|CENTER:-|
|[[航続距離]]|CENTER:-|CENTER:3,000km（落下タンク有り）&br;1,620km（正規）|>|CENTER:-|
|[[翼面荷重]]|CENTER:92kg/��|CENTER:119kg/��|>|CENTER:117kg/��|
|[[馬力荷重]]|CENTER:360W/kg|CENTER:305W/kg|>|CENTER:316W/kg|
|>|>|>|>|CENTER:武装|
|[[機首]]右側|CENTER:八九式固定機関銃&br;（7.7mm）×1（500発）|>|>|CENTER:ホ103 12.7mm機関砲×1（250〜270発）|
|[[機首]]右側|CENTER:八九式固定機関銃（）7.7mm）×1（500発）|>|>|CENTER:ホ103 12.7mm機関砲×1（250〜270発）|
|機首左側|>|>|>|CENTER:ホ103 12.7mm機関砲×1（250〜270発）|
|>|>|>|>|CENTER:追加装備|
|翼下|なし|>|>|30〜250kg爆弾 または 散布弾（[[クラスター爆弾]]）((子弾として[[タ弾]]を内蔵。))×2発|
|翼下|なし|>|>|30〜250kgまでの爆弾&br;または 散布弾（[[クラスター爆弾]]）((子弾として[[タ弾]]を内蔵。))×2発|
~
**型式 [#z85da5b5]
-キ43：~
試作機。~
~
-一式戦闘機一型（キ43-�機法�~
最初の正式採用機で、ハ25（離昇990馬力）発動機を搭載し、対7.7mm防漏タンクを装備。~
過剰な軽量化によって機体強度に問題があり、急降下時の制限速度は500km/h以内とされていたが、実際にはそれ以下の速度でも空中分解を引き起こした事例がある。~
二型の登場によって一線を退いた後は標的曳航機や[[訓練機>練習機]]として運用された。~
最初の制式型。~
ハ25（離昇990馬力）発動機を搭載し、対7.7mm機銃弾防漏タンクを装備。~
過剰な軽量化によって機体強度に問題があり、急降下時の制限速度は500km/h以内とされていたが、実際にはそれ以下の速度でも空中分解を引き起こした事例が存在する。~
二型への生産転換と部隊配備によって一線を退いた後は、標的曳航機や[[訓練機>練習機]]として運用された。~
~
--一式戦闘機一型甲(キ43-�宜�)：~
初期型。武装は八九式固定機関銃（7.7mm）×2挺。~
生産初期型。武装は八九式固定機関銃（7.7mm）×2挺。~
~
--一式戦闘機一型乙(キ43-�飢�)：~
武装を7.7mm機銃×1挺+ホ103 12.7mm機関砲×1門に換装した型。~
~
--一式戦闘機一型丙(キ43-�喫�)：~
武装を12.7mm機関砲×2門に換装した型。~
~
-一式戦闘機二型（キ43-�供法�~
一型の各部を改良した型。~
ハ115（離昇1,077馬力）発動機を搭載し、対12.7mm防漏タンク、3翅プロペラ化などの変更が行われた。~
機体構造も強化され降下制限速度は550km/h（第5154号機以降は600/650km/h）までに引き上げられている。~
1943年6月の第5580号機から操縦席後方に防弾板が追加された（教則が不徹底で、現場の判断により勝手に取り外されていた事例がある）。~
また、二型における以下の区別は戦後付けられたもので、正式には全て「一式戦闘機二型」である。~
一型からハ115（離昇1,077馬力）発動機を搭載し、対12.7mm防漏タンク、3翅プロペラ化などの変更が行われた。~
機体構造も強化され、降下制限速度はごく初期の機体で550km/h、中島飛行機製第5154号機からは翼幅の11.437mから10.837mへの短縮や翼面積の22.0�屬�ら21.4�屬悗僚名�により最大650km/hまで向上した。~
1943年6月生産の第5580号機からは操縦席後方に防弾板が装備された（教則が不徹底で、現場の判断により勝手に取り外されていた事例がある）。~
なお、''二型における以下の呼称は戦後に便宜上与えられた架空のもので、正式には全て「一式戦闘機二型」である。''~
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--一式戦闘機二型甲(キ43-�狭�)：~
初期型。武装は12.7mm機関砲×2、爆装は最大250kg爆弾×2発、推力式集合排気管装備。生産中、[[機首]]周りの設計変更が数回行われた。~
初期生産型。武装は12.7mm機関砲×2、爆装は最大250kg爆弾×2発、推力式集合排気管装備。生産期間中に[[機首]]周りの設計変更が数回行われており、。~
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--一式戦闘機二型乙（キ43-�恐機法�~
中期型。推力式集合排気管を装備、最高速度は536km/hまで向上した。~
~
--一式戦闘機二型改（キ43-�恐�）：~
後期型。推力式単排気管を装備、最高速度は548km/hまで向上した。~
~
-一式戦闘機三型（キ43-�掘法�~
推力式単排気管仕様の最終生産型。~
[[発動機>エンジン]]は[[水メタノール噴射]]装置付きのハ115-�供平絅瓮織痢璽詈�射装置使用時1,230馬力、高度2,800m）を搭載。~
操縦席後部に容量70Lの水メタノールタンクを新設し、推力式単排気管を装備する二型後期型と異なり三型の排気管数は片側7本となる。~
[[発動機>エンジン]]は[[水メタノール噴射]]装置付きのハ115-�供平絅瓮織痢璽詈�射装置使用時、高度2,800mで1,230馬力）、操縦席後部に容量70Lの水メタノールタンクを備え、推力式単排気管を装備するが、二型改とは異なり排気管の数は片側7本。~
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--一式戦闘機三型（キ43-�掘法�~
武装は12.7mm機関砲×2。~
最高速度は560km/h（高度5,850m）まで向上、[[水メタノール噴射]]装置の使用時は瞬発的な加速力も増大した。~
下の20mm機関砲搭載試作型との区別のため、三型甲とも呼ばれる。~
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--一式戦闘機三型乙（キ43-�群機法�~
[[カウリング>カウル]]上部に膨らみを設け、機首を20cm延長、武装をホ5 20mm[[機関砲]]×2門に換装した型。~
試作のみ。~
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-キ43-�検�~
計画のみの機体。以下のプランがあった。~
(1)：エンジンを[[ハ45]]（離昇1800馬力）発動機に換装した型。~
(2)：機体の一部を木製化し、エンジンを[[水メタノール噴射]]装置付の「ハ112-�供廖奮し蓋鴇痢峩眄穎仔鷏拭廚汎嬰�のもの）に換装した型。~
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