【FGM-148】(えふじーえむひゃくよんじゅうはち)

FGM-148 Javelin(ジャベリン)*1
アメリカ陸軍で使用されている携帯型対戦車ミサイル

本ミサイルのシステムは、「CLU*2」と呼ばれる発射指揮装置の部分と、弾薬の部分である「LTA*3」と呼ばれる発射筒体、及び発射筒に収められたミサイル本体から構成されている。
他国の近代型対戦車ミサイルと同様に撃ちっ放し能力を持ち、画像・赤外線シーカーによる赤外線誘導と内蔵コンピューターによって、事前に捕捉した目標に向かって自律誘導される。
発射方式はダイレクトアタックモードとトップアタックモードを選択可能で、圧縮ガスでミサイルを押し出した後にロケットに点火して飛翔するため後方への発射炎や、居場所の露呈の心配がない。
弾頭にはタンデムHEATを採用し、サブ弾頭が爆発反応装甲などの増加装甲を無力化した後にメイン弾頭が主装甲を貫通するように設計されている。

実戦運用では、2003年のイラク戦争で始めて使用された。

1発当たりおよそ10万ドル(日本円で800万円ほど)と高価なため米軍でも訓練はシミュレーターで行い、このシミュレーターで良い成績を残した者だけが本物を使った実射訓練することができる。

スペックデータ

全長1.2m
口径142mm(砲身内径)/127mm(ミサイル)
弾頭直径127mm
重量6.4kg(発射指揮機)
15.9kg(ミサイル発射筒)
計22.3kg
推進方式固体ロケットモーター
発射速度発射準備30秒以下、再装填20秒以下
射程
(最短/最大)
75m/2500m
照準装置4倍率(昼間)、4倍率又は9倍率(夜間)
弾頭タンデムHEAT弾頭(8.4kg)
誘導方式画像赤外線誘導、自律誘導
装甲貫徹力600mm以上(RHA換算)

主な採用国

  • オーストラリア:発射機92基
  • チェコ
  • ヨルダン:発射機30基
  • リトアニア:発射機30基
  • ニュージーランド:発射機24基
  • ノルウェー:発射機90基
  • アイルランド:発射機60基
  • 中華民国(台湾):発射機60基
  • イギリス
  • カナダ:発射機200基
  • サウジアラビア
  • バーレーン
  • フランス
  • インド
  • オマーン
  • アラブ首長国連邦(UAE)


*1 投げ槍の総称。
*2 Command Launch Unit.
*3 Launch Tube Assembly.

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