【B747-8】(びーななよんななだっしゅえいと)

Boeing 747-8.

ボーイング社が開発・生産・販売している超大型旅客機B747の最新の派生型。
旅客機型の「-8IC(インターコンチネンタル)」、貨物機型の「-8F(フレイター)」がある。
2009年11月に生産が開始され、2010年2月に貨物機型・-8Fの初号機が初飛行した*1

機体は既存のB747-400をベースとしているが、主翼の前後で胴体を5.7m延長して収容力を向上させている*2
また、主翼の翼端にはレイクド・ウィングチップを備え、エンジンB787に採用されているGE社製のGEnxターボファンを採用している。
操縦装置は操縦輪を採用しており、B747-400の運航・整備資格を持っている乗員整備士であれば短期の機種転換訓練で移行できるように配慮されている。

客室の内装にもB787の技術が流用され、同社の新世代旅客機と見劣りしないデザインと装備を持つものとなっている*3

わが国では2014年現在、貨物機型の-8F型のみが日本貨物航空*4により運用されている*5

スペックデータ

乗員2名
座席数
(旅客型)
467席(3クラス構成)
581席(2クラス構成)
全長76.3m
全高19.4m
翼幅68.5m
胴体横幅6.1m
最大離陸重量435,456kg
エンジンゼネラル・エレクトリック GEnx-2B67?ターボファン推力66,500ポンド)×4基
巡航速度マッハ0.855(旅客型)
マッハ0.845(貨物型)
最大燃料搭載量243,120リットル(旅客型)
230,625リットル(貨物型)
最大航続距離14,815km(旅客型)
8,275km(貨物型)



*1 なお、旅客機型の-8ICは2011年3月に初飛行した。
*2 本機はエアバスが開発したA380への対抗として開発されたが、ペイロード面ではB777-300ERA380の中間程度と見込まれている。
*3 ただし、B787のように湿気に強い素材は採用されていない。
*4 なお、同社は現在、日本籍のB747を商業運航している唯一のオペレーターともなっている(全日本空輸がB747-400及び-400Dを退役させたため)。
*5 かつてB747を世界最多で保有していた日本航空、及び全日本空輸はいずれも自社のフリートから四発機を全機退役させており、-8IC型の導入は両社とも見送っている。

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