【AH-56】(えーえいちごじゅうろく)

Lockheed AH-56 "Cheyenne(シャイアン)"
アメリカ軍のAAFSS*1計画に基づいて、ロッキード社が開発した試作攻撃ヘリコプター
1964年に案が採用され、1967年に初飛行した。

機体は、縦列複座の操縦席を持つ細長い胴体に兵装搭載可能な全幅の小さい主翼を装備した、現在の攻撃ヘリコプターの標準とも言える形態を完成させていた。
また、ローターのほかに、尾部先端に推進式プロペラを持ち、通常のヘリコプターよりも高速を得ることが可能であった。
その他にもコンピュータによる飛行制御や赤外線夜間暗視装置の採用など、当時の最新技術を結集させている。

しかし、単発のターボシャフトエンジンや尾部の推進プロペラは、攻撃ヘリコプターとしての生存性やメンテナンス性に難がある構造でもあった。
そのため、技術的問題や計画の見直しによる開発費の高騰などで採用されなかった。

スペックデータ

乗員2名(前席:コパイロットガナー、後席:パイロット
主ローター直径15.62m
全長16.66m
全高4.18m
空虚重量5,320kg
全備重量13,600kg
最大離陸重量11,739kg
エンジンGE T64-GE-16ターボシャフト(出力3,925shp)×1基
速度
(超過禁止/巡航)
212kts/195kts
海面上昇率1,000m/min
実用上昇限度6,400m
航続距離1,063nm
兵装固定武装:M134 7.62mmミニガンかXM140 30mm機関砲×1門
主翼下にBGM-71「TOW」対戦車ミサイルか2.75インチ(70mm)ロケット弾ポッド



*1 Advanced Aerial Fire Support System:新型航空火力支援システム

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