【052C型】 †
中国人民解放軍海軍で運用されているミサイル駆逐艦。
中国での型式名称では052C型と呼ばれているが、NATOコードでは
中国海軍が国産建造した初のエリア防空艦で、052B型が中距離の防空を担当し、本型は長距離の防空を担当する。
その外観から「中国版イージス艦」と呼ばれる事もある。
船体は052B型と同様、よりステルス性に配慮し洗練されたものとなっている。
本型の最大の特徴として、艦橋構造物の四周に中国国産のH/LJG-346型と呼ばれるアクティブフェイズドアレイレーダーを装備している事である。
このレーダーはウクライナの企業が開発に協力したと言われ、アメリカのAN/SPY-1に似た外観をしており、最大探知距離は450km、最高解像度は0.5mである。
しかし、冷却システムの能力不足で高出力での動作に問題があるとされている。
武装としては、国産の海紅旗9A(HQ-9A)長距離艦対空ミサイルと鷹撃62(YJ-62/C-602)対艦ミサイルを装備している。
主砲およびCIWSは052B型と同様である。
艦後部には飛行甲板とヘリコプター格納庫があり、直昇9C(Z-9C)対潜ヘリコプター1機を搭載可能である。
すでに3隻が就役しており、6隻が就役予定である。
うち2隻は052B型とともに南海艦隊に所属し、もう1隻は東海艦隊に所属している。
現在は改良型として、052D型が建造されている。
スペックデータ †
乗員 | 280名(うち士官40名) |
満載排水量 | 7,500t |
全長 | 155.5m |
全幅 | 17.2m |
喫水 | 6.1m |
主機 | CODOG方式 2軸推進 DA-80(GAT-25000)ガスタービン×2基(第1次建造艦) QC-280ガスタービン×2基(第2次建造艦) MTU-20 V956 TB92ディーゼル×2基 |
出力 | 48,600hp(DA-80/QC-280) 8,840hp(MTU-20) |
速力 | 29ノット |
航続距離 | 4,500海里/15ノット |
艦対空ミサイル | 海紅旗9A(HQ-9A)艦対空ミサイルVLS×6セル8基 |
対艦ミサイル | 鷹撃62(YJ-62/C-602)SSM 4連装発射筒×2基 |
対潜装備 | B515 3連装324mm短魚雷発射管×2基(魚7(Yu-7)を装備) |
砲・機関砲 | 87式55口径100mm単装砲(H/PJ-87)×1基 730型30mmCIWS×2基 |
艦載機 | 直昇9C(Z-9C)対潜ヘリコプター×2機 |
C4Iシステム | H/ZBJ-1戦術情報処理装置+JY-10Gデータリンク |
レーダー | H/LJG-346型3次元対空レーダー×4基 SR-64対空レーダー×1基 517H1型2次元対空レーダー×1基 |
FCS | MR-331「ミネラル-ME1/2」(SSM/砲用)×1基 344型(SSM/砲用)×1基 327G型(CIWS用)×2基 |
ソナー | MGK-335MS-EもしくはSJD-8/9型ハル・ソナー×1基 曳航式ソナー×1基 |
電子戦 ・対抗装備 | NRJ-6 ECM×1基 726-4型18連装デゴイ発射機×4基 |
同型艦 †
# | 艦番号 | 艦名 | 主造船所 | 進水 | 就役 | 所属艦隊 |
1番艦 | 170 | 蘭州 (Lanzhou) | 上海江南造船所 | 2003.4.29 | 2005.10.18 | 南海艦隊 |
2番艦 | 171 | 海口 (Haikou) | 上海江南造船所 | 2003.10.29 | 2005. | 南海艦隊 |
3番艦 | 150 | 長春 (Chengchun) | 上海長興造船所 | 2010.11.28 | 2013.1. | 東海艦隊 |
4番艦 | 151 | 鄭州 (Zhengzhou) | 上海長興造船所 | 2011.7. | 東海艦隊 | |
5番艦 | 152 | 済南 (Jinan) | 上海長興造船所 | 2011. | ||
6番艦 | 153 | 西安 (Xi'an) | 上海長興造船所 | 2012. |