【地形追随飛行】(ちけいついずいひこう)

Contour-Flight / Nap-of-the-Earth(NOE).*1
「匍匐飛行」とも。

敵に発見されるのを避けるため、地表数十メートル程度まで高度を下げて飛ぶ事。
基本的には危険空域でのみ行われ、安全に航行できる空域では行われない。

山渓や地球の丸みなどが障害物となって敵からの視界を遮り、またレーダーは原理的に下方の物体を発見しにくい*2
一方、障害物が多く空気も濃い低空を飛ぶ事は燃料消費を増加させ、また操縦士にかかる負担も大きい。

現代の軍用アビオニクスは自動操縦で地形追随飛行を行う事もできる。
ただし、そうした機構は基本的に戦闘機特殊作戦機にしか搭載されない。
コンピュータが地形を把握するためにFLIRLANTIRN地形追随レーダーなどの高価な機器を必要とするためである。

関連:シースキミング 超地平レーダー


*1 アメリカ陸軍では一定の速度で巡航できる程度の高度での低空飛行を"Contour-Flight"、失速や激突を避けるために頻繁な操作が必要になるほど高度を下げる場合を"Nap-of-the-Earth"として区別している。
*2 レーダー波が地面に反射されて戻ってくるため非常に"眩しい"状態になり、飛んでいる機体と地形隆起を識別するのが困難になる。

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