【正規空母】(せいきくうぼ)

艦隊決戦ないし攻勢対航空作戦を想定して設計・建造された大型の航空母艦
明確な基準は無いが、CTOL機を運用し、飛行甲板を持つ事を必須とする。
滑走のスペースとペイロードの関係で大型化が必須で、排水量は概ね数万トン以上。

搭載機数は型によって大きく異なる。
旧日本海軍の大鳳・信濃やイギリス海軍のイラストリアス級などは装甲防御を重視し、艦載機は40機程度に留まっていた。
一方でアメリカ海軍エセックス級、ミッドウェイ級などは火力に特化して100機以上を搭載する。

第二次世界大戦においてその高い戦闘力を証明したが、戦後は艦載機の大型化・調達コスト高騰などからくる金の壁を打ち破れず、徐々に廃れていった。
現代では海軍戦略の中核から外れ、国威発揚など政治的色彩が強くなっているのが現状である*1
とはいえ、単艦戦力としてはまさに圧倒的であり、抑止力としては今なお強烈な存在感を保っている。

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*1 世界で唯一、複数の正規空母を運用しているアメリカの大統領は、国外で大規模な紛争や自然災害が起きた報せを受けると「一番近くにいる空母は?」と尋ねるという。

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