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【口径】
銃砲類における銃身または砲身の大きさを表す単位
口径とは本来円筒状のものの内径を表す単位であるが、銃火器の分野においては3種類の意味があり、威力の目安として用いられる。
- 砲における口径
砲身長を内径で割った値。
戦車砲、艦砲、榴弾砲などの重火器、例えば90式戦車に搭載されている44口径120mm滑空砲の場合、砲身の内径が120mmであり砲身長が120mm x 44 = 5280mmと言う意味である。
砲は射程が数km以上に及ぶものが多く、砲身の長さ(内径との比率)の違いによって発射した砲弾の威力や弾道特性(ひいては命中率)が変ってしまい、最初は少しの差がであっても撃った先では大きな差となってしまうため、砲の長さも重要な要素でありこのような指標が用いられる。
- 銃における口径
銃身の内径の値。
拳銃、小銃など、一般的には兵士が直接携帯するような小火器、例えば「.50口径」とは、0.5インチ(約12.7mm)という意味である。ただし、一般的にミリで表す場合は「12.7mm」とそのまま表記し「12.7口径」とは言わない。銃は射程が短く銃身の長さよりも弾丸の大きさの方が威力に及ぼす影響が大きいため、このような指標が用いられる。
- 散弾銃における口径
小火器の中でも散弾銃はまた別の値が用いられている。散弾銃では、カードリッジ(実包)に収められた散弾が、何分の1ポンドであるか示しており、数字が大きいほど散弾1発あたり軽く(小さく)、逆に数字が小さいほど散弾1発あたり重く(大きく)なる。 これは、散弾銃が点ではなく面で撃ち出すものであり、散弾の大きさが威力に及ぼす影響が大きいことからこのような指標が用いられる。
なお、これらは単位が統一される以前から使われてきた慣例に基づくものが多いため、厳密な値と一致しない場合がある。