【化学ロケット】(かがくろけっと)

ロケットエンジンの一種。一般的には酸化剤燃料を搭載し、その燃焼ガスを噴射した反作用によって推力を得る。
燃料の種類によって、液体燃料ロケット固体燃料ロケット、ハイブリッドロケット、エアーブリージングロケットに大別される。

前2者は酸化剤を持たなければならない為、ジェットエンジンに比べ、推進剤消費量は格段に多い。一般に機体重量の6〜20倍もの推進剤を持つ。
そこで、宇宙ロケット?は機体の軽量化を図ると共に、単位質量当りの推力は大きいが、取り扱いの難しい推進剤(液体水素−液体酸素等)を使ったり、不要になった部分を切り離すことで(多段式ロケット等)ペイロード重量の増加を図る。
このように、持続燃焼能力に乏しく、長距離飛行には向かない方式であるが、現時点で真空中でも満足に推力を発揮できるエンジンはこれしかない。

ハイブリットロケットは、液体の酸化剤と固体の燃料を持ち、液体燃料ロケットの制御容易性と、固体燃料ロケットの低コスト・整備簡易性を兼ね合わせようとするものである。

エアーブリージングロケットは空気中の酸素を酸化剤として用いる一般的なジェットエンジンに近い。所謂スクラムジェットエンジン?や、燃料である液体水素によって吸い込んだ空気を液化し、液化空気と液体水素によって作動する形式のロケットエンジン(LACE:空気液化式ロケット)のこと。
勿論、真空中では用いることが出来ないが、他の方式と組み合わせて用いることで、宇宙に到達するのに必要な燃料を減らすことが出来る。


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