【チーフテン】(ちーふてん)

チーフテンはイギリス陸軍の主力戦車で1963年から装備が始まり、1971年までに約900両が生産された。

主力戦車であるセンチュリオンとその支援用重戦車コンカラーの両車を統合するという目的で開発が始まった。

レオパルト1AMX−30?74式戦車など105mmライフル砲が主体で、対戦車ミサイルや歩兵用携帯対戦車火器の発達により、防護を機動力で補おうとする考えが主流であった世代に、強力な55口径120mmライフル砲L11A5を備え*1、強力な防護装甲を誇る重戦車であった。

保守的な設計と評価されたが、今、評価してみれば機動性を除けば、むしろ先進的と言える。事実、現代戦の経験が豊富なイスラエルが購入を希望したのである*2

その後も装甲や火器管制装置の改良が加えられながら、後継のチャレンジャーが登場するまで、NATO軍の第一線で運用された。

イギリス以外ではイラン、ヨルダン、オマーン、クウェート等の中東諸国に採用された。


*1 しかし、この砲は分離弾薬方式で弾頭と装薬が分離しており、装填手の負担を軽減する様に配慮されていたが、結果的に発射速度は低下してしまった。
*2 イギリス政府は輸出を許可しなかった

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