【キエフ(駆逐艦)】 †
1939年にソ連海軍で建造された嚮導駆逐艦。
ソ連計画名では48型駆逐艦と呼ばれる。
計画中止となった改タシュケント型(20号計画型)の代替案として提案されたもので、38号計画(ミンスク級)をもとに20号計画で得られた成果を盛り込んだ拡大改良版であった。
主砲を単装砲から連装砲に変更したほか、密閉式艦橋を採用した。
機関については、平行して開発されたオグネヴォイ級(30号計画型)駆逐艦の搭載機関と統一されていた。
同型艦として7隻が建造される予定だったが、戦術上の方針変更に関連して建造計画は縮小され、「キエフ」と「エレヴァン」の2隻のみが建造された。
独ソ戦(大祖国戦争)開始後は、8月に両艦はニコラーエフからバトゥーミやポチへ回航され、そのまま終戦まで同地に留まった。
性能諸元 †
種別 | 嚮導駆逐艦 |
排水量 (基準/通常?/満載) | 2,350t/2,670t/3,045t |
全長 | 125.1m |
全幅 | 11.7m |
吃水 | 4.2m |
機関 | ボイラー×4基 蒸気タービン×2基 プロペラシャフト×2軸 スクリュー×2基 |
速力 | 44.0Kn |
航続距離 | 4,100浬/20kn(巡航速度) |
乗員 | 250名 |
武装 | B-2LM 50口径130mm連装砲×3基 76mmまたは85mm連装高角砲×1基 37mm連装高角砲×3基 コルト・ブラウニング12.7mm連装機銃×4基 5連装533mm魚雷発射管×2基 爆雷(B-1大型爆雷×10個、M-1小型爆雷×20個) 1931年型機雷×76個 |
装甲 | なし |
同型艦 †
艦名 | 主造船所 | 起工 | 進水 | 備考 |
アルマ=マタ <<Алма-Ата>> | 第546工場 | - | 建造中止(起工準備のみ) | |
アシュハバート <<Ашхабад>> | 第545工場 | |||
エレヴァン <<Ереван>> | 第358工場 | 1939.12. | 1941.6.29 | バトゥーミヘ疎開 1945/04/12に48K号計画に基づき改設計。 1945年末 建造延期により保管。 |
キエフ <<Киев>> | 第357工場 | 1939.11. | 1940.12.12 | ポチへ疎開 1945/04/12に48K号計画に基づき改設計。 1945年末 建造延期により保管。 |
ペトロザヴォーツク <<Петрозаволск>> | 第359工場 | 1940. | - | 独ソ戦開戦後に建造中止 ドイツ軍によって船台上で解体 |
スタリナバート <<Сталинабад>> | 第542工場 | 1939.12.27 | - | 建造中止 船台上で解体 |
アルハンゲリスク <<Архангельск>> | - | 発注取り消し | ||
ムールマンスク <<Мурманск>> | ||||
オチャーコフ <<Очаков>> | ||||
ペレコープ <<Перекоп>> |