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【キーロフ】 †
ソビエト連邦海軍・ロシア海軍の重装原子力ミサイル巡洋艦(巡洋戦艦)。
1番艦の就役時の艦名から「キーロフ」級と呼ばれ、戦後、航空母艦を除けば世界最大の水上戦闘艦である。
技術的に特徴の多い艦で、アメリカのイージスシステムに数年先駆けて同時多目標対処可能な艦隊防空システム「フォールト(S-300F(SA-N-6))」やVLS方式を採用し、30mm機関砲と近接防空ミサイルを組み合わせた「コールチク」複合CIWS、西側ではあまり見られない連装砲などを装備している。
また、艦の主要部分には50mm〜100mmの装甲が施されており、舷側をテーパーさせる事でステルス性も持ち合わせている。
また、船体側面には、全長を取り巻くように消磁コイルを装着している。
現在までに4隻が就役しており(就役後、現在も稼動状態に有る艦は4番艦のみ)、4隻とも搭載される武装が異なっている。
スペックデータ †
全長:252m
全幅:28.5m
吃水:9.1m
排水量:24,300t(基準)/26,500t(満載)
機関:KN-3加圧水型原子炉×2基、蒸気タービン×2基(この他、予備の重油ボイラー×2基)(CONAS方式)
出力:140,000馬力
推進器:2軸
速力:30kt(56km/h)
兵装
- P-700グラニート(SS-N-19シップレック)長距離艦対艦ミサイルVLS×20基(ミサイル20発)
- S-300Fフォールト(SA-N-6グランブル)広域艦対空ミサイル8連装回転式VLS×12基(ミサイル96発)※1〜3番艦のみ
- フォールトM(SA-N-X-20)広域艦対空ミサイル8連装回転式VLS×12基(ミサイル96発)※4番艦のみ
- キンジャール(SA-N-9ガーントレット)短距離艦対空ミサイル8連装VLS>×8基(ミサイル64発):4番艦のみ
- オーサM(SA-N-4ゲッコー)短距離艦対空ミサイル連装発射機×2基(ミサイル40発)※1〜3番艦のみ
- AK-130 130mm対空対水上連装砲×1基※2〜4番艦のみ
- AK-100 100mm対空対水上単装砲×2基※1番艦のみ
- コールチク(CADS-N-1)2A38M 30mm機関砲/SA-N-11艦対空ミサイルCIWS×6基※3、4番艦のみ
- AK630 30mmガトリング砲CIWS×8基※1、2番艦
- RPK-3 メチェーリ(SS-N-14サイレックス)連装対潜ミサイル発射機×1基(ミサイル16発)※1番艦のみ
- RBU12000対潜ロケット10連装発射機×1基※3、4番艦のみ
- RBU6000「Smerch-2」対潜ロケット12連装発射機×2基※1、2番艦のみ
- RBU1000「Smerch-3」対潜ロケット6連装発射機×2基
- 5連装533mm固定式対潜魚雷発射管×2基
(2番艦以降は、RPK-6 ヴォドパート(SS-N-16スタリオン)対潜ミサイル発射管兼用)
搭載機:Ka-25またはKa-27対潜/ミサイル誘導ヘリコプター×3〜5機
同型艦 †
1番艦 1980年就役 北方艦隊 キーロフ(後にアドミラル・ウシャコフに改名)
2番艦 1984年就役 太平洋艦隊 フルンゼ(後にアドミラル・ラーザリェフに改名)
3番艦 1988年就役 北方艦隊 カリーニン(後にアドミラル・ナヒーモフに改名)
4番艦 1998年就役 北方艦隊 ユーリー・アンドローポフ(後にピョートル・ヴェリキーに改名)
5番艦 1989年起工 アドミラル・クズネツォフ(旧名ジェルジンスキー) ※1990年建造中止
6番艦 ---------- ロシア 計画中止
7番艦 ---------- ジュダーノフ 計画中止
8番艦 ---------- スヴェルドロフ 計画中止
9番艦 ---------- ジェレズニャコフ 計画中止
関連:スラヴァ