【ガンシップ】(がんしっぷ)

Gun ship.

原義

一般的な定義としては、艦載砲で攻撃を行う事のみを目的とする艦艇である「砲艦」のことを指す。
基本的な運用法は、船舶の通航が可能な河川や特定の海域に駐留し、臨検や警備・哨戒を行う事である。
一般の戦闘艦艇に比べて、小型で喫水が浅く作られるのが特徴。

地上掃射用攻撃機

主に爆撃機輸送機を大改造して作られる、火砲を主武装とする攻撃機

ホバリングできない飛行機の性質上、目標上空を旋回しながら砲撃を浴びせるのが基本的な戦闘形態。
コックピット機長席からは左側しか視認できないため、武装は左舷に搭載されるのが原則。
交戦距離が短く反撃を受けやすいため、装甲チャフフレア・ディスペンサー・ECMなどの防御装備も充実する傾向にある。
戦闘機対空兵器に対して脆弱なため、事前に航空優勢を確保した上での夜間攻撃が主たる用途となる。

関連:COIN機

主な機種(カッコ内はベースになった機体)

  • AC-47(C-47 スカイトレイン
    既に退役済。
  • AC-119「シャドウ/スティンガー」(C-119 フライング・ボックスカー?
    既に退役済。
  • AC-130C-130 ハーキュリーズ
  • AC-123K(C-123 プロバイダー?
    一時的にごく少数が改造。
  • AP-2H(P-2 ネプチューン
    既に退役済。
  • AU-23・AU-24「ミニ・ガンシップ」(ヘリオU-10Dスーパー・クーリエ、ピラタス PC-6)
    タイ空軍やタイ陸軍(少数)で現役。
  • AC-208 コンバットキャラバン(セスナ208 キャラバン)
    レバノン軍・新生イラク軍が少数を採用。
  • AC-27J(C-27J スパータン?
    計画中。

攻撃ヘリコプター

攻撃ヘリコプター全体を指す場合もあるが、特に黎明期の鈍重な欠陥品を指す事が多い。

1960年代のガンシップは既存のヘリコプターに武装を据え付けただけのものだった。
武装の過積載によって機動力が激減した上、小銃弾拳銃弾でも撃墜されかねないほど脆弱でもあった。

典型的な機体は輸送ヘリコプターを改装し、機関銃ロケット弾擲弾発射器などを複数搭載したもの。
また、近年では対空火器への応戦のために固定武装を搭載した輸送ヘリコプターを指す事もある。

戦闘車両

商用車に武装を施した、いわゆる「テクニカル」と呼ばれる車両をガンシップと呼称することがある。


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