【エアフォースワン】(えあふぉーすわん)

Air Force One.

アメリカ連邦航空局が定める特殊なコールサインの一つ。
アメリカ空軍所属機で、かつアメリカ合衆国大統領が搭乗している事を示す。

大統領が搭乗していない場合に用いるのは禁則。
大統領が交代した場合は飛行中でもコールサインが変更される。
(飛行中に任期が終了する、大統領の訃報に際して乗客が後任を宣誓するなど)

アメリカ政府専用機として用意された航空機型式を指して「エアフォースワン」と呼ぶ事もある。
ただし、それは部外者による慣用表現であって、制度上は認められない誤用である。

実例上、多くの場合に政府専用機であるが、規則の上では機体の型式は考慮されない。
何らかの理由で大統領が戦闘機爆撃機輸送機ヘリコプターなどに搭乗した場合、それらにもエアフォースワンが割り振られる。

同様に、アメリカ連邦航空局はアメリカ合衆国内の各組織に対して大統領のためのコールサインを割り当てている。

アメリカ陸軍Army One(アーミーワン)
1957年〜1976年まで、海兵隊と共同運用していた短距離移動用ヘリコプターに割り振られていた。
アメリカ海軍Navy One(ネイビーワン)
2003年に一度だけ、ジョージ・W・ブッシュ大統領を正規空母エイブラハム・リンカーンに招くために割り当てられた。
護送に用いられたのはS-3「ヴァイキング」対潜機
アメリカ海兵隊Marine One(マリーンワン)
1975年以降、大統領のための短距離移動用ヘリコプターは海兵隊が用意する慣例となっている。
中距離までの移動の際にはティルトローター機のMV-22が用いられることもある。
アメリカ沿岸警備隊Coast Guard One(コーストガードワン)
予約はされているが、2023年現在、使用例なし。
民間機(Exective One(エグゼクティブワン)
リチャード・ニクソン大統領のみ使用例あり。
現在、現職の大統領が民間機を利用する事は警備上の理由から忌避される。
大統領の家族(のみ)が搭乗する場合に「Exective One Foxtrot(エグゼクティブワン・フォックストロット)」を割り当てる事もある。
命名規則からは逸脱するが、任期終了後の前大統領を護送する際に「エグゼクティブワン」が割り振られた事例がある。
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Photo: USAF

関連:VC-25


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