【USP】 †
Universale Selbstladepistole (独)
ドイツのヘッケラー&コッホ社が1993年に開発した自動拳銃。名称はドイツ語で「汎用自動拳銃」の意。
9mmパラベラム仕様が「P8」の名称で現在のドイツ軍に制式採用されている。
アメリカ市場を意識した設計で、同社の旧型モデルよりも大型化している。
弾倉やスライドなどの部品を交換する事で、9mmパラベラム弾、.40S&W弾、.45ACP弾など使用弾薬を変更できる。
安全装置(コントロールレバー)の仕様が9種類あり、使用者が好み・用途に応じて選択出来るようになっている。
ヴァリアント | シングル/ダブルアクション | レバーの位置 (後方から見て) | レバーの機能 |
V1 | 切り替え式 | 左側 | 安全装置/デコッキング |
V2 | 右側 | ||
V3 | 左側 | デコッキングのみ | |
V4 | 右側 | ||
V5 | ダブルアクション | 左側 | 安全装置のみ |
V6 | 右側 | ||
V7 | コントロールレバーなし | ||
V8(欠番) | - | ||
V9 | 切り替え式 | 左側 | 安全装置のみ |
V10 | 右側 |
スペックデータ †
口径 | 9mm |
全長 | 194mm |
銃身長 | 108mm |
重量 | 780g |
使用弾薬 | 9x19mmパラベラム弾、40S&W弾、.45ACP弾、.357SIG弾(USP コンパクトのみ) |
装弾数 | 15+1発 13+1発 12+1発 |
作動方式 | ダブルアクション・ティルトバレル式ショートリコイル |
銃口初速 | 350m/s |
有効射程 | 50m |
バリエーション †
- USPコンパクト:
警察向けモデル。
装弾数は9×19mm弾は13+1発、.40S&W弾と.357SIG弾では12+1発、.45AUTO弾では8+1発と、小型化しながらも多弾装を実現している。
- USPタクティカル:
銃口にサプレッサー装着用のネジを設けた特殊部隊向けモデル。
口径は9×19mmと.45AUTOのみ。
- USPコンパクト・タクティカル:
コンパクトの銃口にサプレッサー装着用のネジを設けたモデル。
- USPエキスパート:
Mk.23を元に開発された競技用モデル。
5.19インチバレル。ノーマルのUSPと違い、フレームのダストカバー部からスライドが突き出ている。
9×19mm、.40S&W、.45AUTO弾のバリエーションがあり、それぞれ、18+1発、16+1発、12+1発の多弾数である。
- USPマッチ:
競技用モデル。
競技用に特化したため、銃身前部に大型のバレルウェイト(コンペンセイターではない)を装着している。
その他、USP TACTICALの装備とほぼ同等。
- USPエリート:
6.2インチバレルの競技用モデル。銃身回りのスライドが延長されている。
- P8:
ドイツ連邦軍に制式配備された際の名称。
- P10:
USPコンパクトのドイツ連邦軍制式採用版の名称。
小型化された以外にはP8と変わらないが、コンパクトと比べ、グリップ下部が若干斜めに突き出ている。
- P12:
USPタクティカル(.45AUTO弾仕様)のドイツ連邦軍制式採用版の名称。
特殊部隊向けとされる。