- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- ソース を表示
- M270 へ行く。
- 1 (2010-06-19 (土) 17:44:11)
- 2 (2010-06-19 (土) 20:45:04)
- 3 (2010-06-20 (日) 21:32:27)
- 4 (2010-06-21 (月) 01:35:21)
- 5 (2011-01-22 (土) 21:41:35)
- 6 (2011-05-05 (木) 12:36:15)
- 7 (2011-05-05 (木) 20:23:24)
- 8 (2011-05-06 (金) 17:35:05)
- 9 (2013-07-21 (日) 09:26:39)
- 10 (2013-12-02 (月) 18:46:06)
- 11 (2013-12-03 (火) 10:31:56)
- 12 (2013-12-05 (木) 07:45:01)
- 13 (2016-03-06 (日) 10:36:50)
- 14 (2016-05-12 (木) 12:30:47)
- 15 (2017-12-04 (月) 13:34:22)
- 16 (2019-01-03 (木) 01:51:49)
- 17 (2020-11-02 (月) 19:11:17)
- 18 (2021-06-18 (金) 02:55:06)
- 19 (2021-06-18 (金) 06:42:54)
- 20 (2022-07-13 (水) 17:49:55)
- 21 (2022-07-15 (金) 04:25:47)
- 22 (2022-07-19 (火) 01:50:26)
- 23 (2023-09-17 (日) 10:18:30)
【M270】 †
M270"Multiple Launch Rocket System(MLRS*1)"
アメリカ軍などで運用されている自走ロケット砲。
M110・203mm自走榴弾砲の後継として開発が始まり、1978年に試作車が完成、1983年から配備が開始された。
発射機は、M2ブラッドレーの車体をベースに開発されたM993運搬車両で、車体前部にエンジンと装甲キャビンを配し、後部にはM269LLM*2と呼ばれるボックス型の発射機を搭載している。
発射機は旋回範囲は左右194度、仰俯角は0〜60度でLP*3を2基装填でき、乗員1名でも3分以内に再装填を完了できる。
装填モジュールの発射角度や、信管の設定は砲手席のFCSのコントロール・パネルで行う。
発射ポットには、ロケット弾なら6発、MGM-140「ATACMS」地対地ミサイル?なら2発が搭載できる。
陸上自衛隊にも1992年から特科部隊に配備されており、発射機は日産自動車宇宙航空事業部がライセンス生産していた(現在はIHIエアロスペース)。
ライセンス生産されたものはライト類などの形状が異なるほか、右側ライト下に有線通信用端子が装備されている。
価格は1両約19億円と陸上自衛隊の甲種装備としては最も高価である。
主に、山陰等から敵が上陸作戦を実施している浜辺へ射撃し、制圧する装備とされている。
ちなみに、日本では長い射程を発揮できる演習場がない為、演習時などで射撃する場合はヤキマ演習場で車両を持ち込んで実施している。
派生型として近代化改修型のM270A1やGPS誘導対応型のGMLRSのほか、緊急展開部隊向けにC-130輸送機でも空輸可能なHIMARS*4がある。
運用国(退役国も含む) †
- アメリカ:991両
- イギリス:67両
- イスラエル
- イタリア:22両
- エジプト(退役):26両
- ニジェール(退役):30両(オランダ陸軍が運用。退役後はフィンランド陸軍に一部売却。)
- ギリシャ:36両
- 韓国:96両
- デンマーク(退役):12両
- ドイツ:252両(MARS(Mittleres Artillerie Raketen System)の名称で運用)
- トルコ:12両
- 日本:99両
- ノルウェー(退役):12両
- バーレーン(退役):9両
- フィンランド:22両
- フランス(退役):56両
スペックデータ †
乗員:3名(車長・砲手・操縦手)
全長:7.06m
全高:2.6m
全幅:2.97m
全備重量:24.756t
懸架・駆動方式:全電気操作式 交差ドライブ・ターボ変速機
エンジン:カミンズVTA903 V型8気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル(500hp)
武装:12連装227mmロケット弾発射機×1基(12発)
再装填時間: 8分
速度:64km/h
行動距離:480km
主な弾種 †
- M26:227mmロケット弾。M77子弾×644個を使用する。
- M26A1:向上型M85子弾を使用する延長射程ロケット(ERR*5)。射程45km。
- M26A2:M26A1の子弾をM77子弾に変更した型。
- M27:装填訓練用コンテナ。
- M28:訓錬用ロケット弾。M26子弾の場所にバラスト・コンテナ×3、煙幕コンテナ×3を搭載。
- M28A1:縮射程訓練ロケット(RRPR*6)。丸い先端部を持ち、射程が9kmへ短縮。
- XM29:対装甲探知破壊弾(SADARM*7(サダーム))を子弾として運ぶ。制式化されなかった。
- M30:誘導型MLRS(GMLRS)が搭載している精密誘導ロケット。GPSを使用し、射程60〜100km、量産前では標準でM85子弾×404個を搭載する。
- M31:M30の派生型。単一高性能爆薬弾頭を持つ。
- XM135:2液式神経化学剤(VX)搭載ロケット。制式化されなかった。
- MGM-140A「ATACMS(Army Tactical Missile System)」:M26なら6発入るコンテナに1発だけ収められた長射程地対地ミサイル。M270を発射機として使用する多種類の弾頭がある。
- AT2(ドイツ製):SCATMINロケット。対戦車地雷×28を搭載。射程38km。
*1 同車の代名詞としても使われている。
*2 Launcher Loader Module:発射装填モジュール
*3 Launch Pod:発射ポット
*4 High Mobility Artillery Rocket System:高機動ロケット砲システム
*5 Extended Range Rocket
*6 Reduced Range Practice Rocket
*7 Sense and Destroy Armor