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【GSG9】 †
Gresz Schutz Gruppe 9 (ドイツ国境警備隊*1 第9部隊)
ドイツ連邦警察局が保有・運営する対テロ特殊部隊。
1972年のミュンヘンオリンピック事件で、当時の西ドイツ政府が対処に失敗したことを契機に創設された。
設立当初の訓練体系は英国陸軍特殊部隊「SAS」の協力の下で構築された。
当初、西ドイツ政府は対テロ特殊部隊を国防軍の隷下に置くことを構想した。
しかし「軍の精鋭部隊」という概念が『ナチス的』であるとして反感を買い、当初の案は見送られる。
最終的に、国境警備隊の隷下に置かれた「第9大隊」として創設された。
主任務は政治的背景を持つ事件への対処、および首相官邸・各国所在のドイツ大使館などの重要施設の警備。
通常の凶悪犯罪に関しても、ドイツ地方警察の「特別出動コマンド(SEK)」が出動する場合にGSG9が支援に回る事もある。
1977年、ルフトハンザ航空181便ハイジャック事件*2で、ソマリアのモガディシュへ着陸した被害機(B737-200型機)に突入。
SASとソマリア軍からの支援の下、わずか5分で機内を制圧、人質全員を無事救出するという活躍を見せた*3。
「モガディシュの奇跡」として国際的名声を博したこの事件が、対テロ特殊部隊の存在意義を全世界に知らしめた。
アメリカのデルタフォース、日本のSAT?など、各国が対テロ部隊を設立する際の模範ともなっている。
関連:特殊急襲部隊?
*1 創設当時の所属組織。現在は「連邦警察局」。
*2 「ドイツの秋」と呼ばれた連続テロの一環。旧西ドイツの共産主義テロリスト「ドイツ赤軍」による犯行。
*3 隊員1名とフライトアテンダント1名が軽傷を負っているのみ。