【SY-1】 †
NATOコード:CSS-N-1 スクラブブルッシュ
中国が旧ソ連のP-15「telmit」をコピーして開発された対艦ミサイル。
上游1や飛龍1(FL-1)とも呼ばれる。
主に江滬級フリゲートや小型ミサイル艇に搭載され、また様々な派生型が開発された。
現在では、後継のYJ-8などに更新されているため、搭載する艦艇は少数となっている。
主な搭載艦艇 †
黄蜂型(21型)ミサイル艇
旅大型(52型)駆逐艦
江滬I型(053H/H1/HE型)フリゲート
江滬II型(053H1Q型)フリゲート
江滬V型(053H1G型)フリゲート(改装前)
スペックデータ †
全長:5.8m
直径:76cm
翼幅:2.4m
重量:2,300kg(ブースター付き)
弾頭重量:510kg(HE)
最大速度:マッハ0.85
射程:50km
誘導方式:アクティブレーダー誘導(終末時)
派生型 †
- 海鷹1(HY-1)
1981年から開発が始まったSY-1の改良型。
飽和攻撃能力を有しているほか、SY-1よりも低い海面上15mの高度を巡航する事が出来る。
NATOコードではCSS-C-2 シルクワームと呼ばれ、西側諸国ではこちらの名称が有名である。
主に旅大型駆逐艦に装備されたが、現在はYJ-8への置き換えが進行中でSY-1は徐々に退役が進んでいる。
- 上游2(SY-2)
SY-1の改良型として開発された対艦ミサイル。
輸出型は飛龍2(FL-2)と呼ばれ、NATOコードではCSS-N-3 Seersuckerと呼ばれる。
推進装置が液体ロケットエンジンから固体ロケットエンジンに変更されている。
終末誘導にはIバンド・アクティブレーダー誘導または赤外線誘導を使用する。
1990年代中頃には射程距離が130kmまで延び、ターボジェット・エンジンを装備したSY-2Aが開発されている。
- 海鷹2(HY-2)
SY-2の改良型。
輸出型はC-201と呼ばれ、NATOコードではCSS-N-5 Sabotと呼ばれる。
胴体を延長して燃料搭載量を増やし、射程がSY-1より若干延びている。
実戦では1987年10月にイラクが輸出型であるC-201を発射し、アメリカ国籍のタンカー2隻が撃破されている。
- 海鷹4(HY-4)
海鷹2をベースに開発された対艦ミサイル。陸上発射型のみ。
輸出型はC-401と呼ばれ、NATOコードではCSS-C-7 Sadsackと呼ばれる。
推進装置をターボジェットエンジンに換装した他、新型の高周波アクティブレーダー?シーカーを装備した。
改良型として射程距離が300kmまで延伸し、GPSを装備して誘導精度を高めたXW-41が開発されている。
- 飛龍7(FL-7)
上游2(SY-2)の発展型として開発された超音速対艦ミサイル。
1999年の北京軍事パレードで初めて公開された。
HY-3と比べるとかなり小型化・洗練化されている。
最高速度はマッハ1.4で射程距離は約30km、主に地上の発射器で運用される。
- 鷹撃6(YJ-6)
HY-2の空中発射型。
輸出型はC-601と呼ばれ、NATOコードではCAS-1 Krakenと呼ばれる。
主にH-6爆撃機の翼下に搭載される。
- 空地63(KD-63)
YJ-6をベースに開発された空対地ミサイル。
射程200km。H-6爆撃機の翼下に搭載される。