- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- ソース を表示
- T-72 へ行く。
- 1 (2009-02-15 (日) 14:58:49)
- 2 (2009-02-15 (日) 14:59:07)
- 3 (2009-03-20 (金) 00:53:25)
- 4 (2009-09-10 (木) 07:46:50)
- 5 (2009-11-07 (土) 22:01:53)
- 6 (2009-11-27 (金) 19:17:35)
- 7 (2009-11-27 (金) 23:32:15)
- 8 (2010-09-04 (土) 19:23:54)
- 9 (2010-10-12 (火) 02:50:02)
- 10 (2010-10-12 (火) 18:03:22)
- 11 (2010-10-17 (日) 19:00:27)
- 12 (2010-10-17 (日) 22:39:20)
- 13 (2010-11-02 (火) 19:54:16)
- 14 (2011-10-13 (木) 01:26:49)
- 15 (2012-06-19 (火) 16:41:17)
- 16 (2012-06-20 (水) 21:28:37)
- 17 (2013-06-01 (土) 09:34:36)
- 18 (2013-06-11 (火) 03:03:01)
- 19 (2013-06-11 (火) 09:49:02)
- 20 (2013-06-12 (水) 11:02:29)
- 21 (2013-07-20 (土) 03:13:27)
- 22 (2013-09-08 (日) 00:24:27)
- 23 (2014-07-19 (土) 23:48:37)
- 24 (2014-08-18 (月) 21:12:42)
- 25 (2016-04-08 (金) 22:00:20)
- 26 (2016-06-04 (土) 20:43:57)
- 27 (2017-11-14 (火) 13:26:40)
- 28 (2017-11-14 (火) 18:21:36)
- 29 (2018-04-03 (火) 22:57:25)
- 30 (2018-04-16 (月) 21:05:09)
- 31 (2019-01-03 (木) 23:00:48)
- 32 (2019-01-04 (金) 14:13:53)
- 33 (2019-01-05 (土) 13:25:37)
- 34 (2021-01-17 (日) 19:01:03)
- 35 (2021-01-18 (月) 07:04:11)
- 36 (2022-01-21 (金) 20:53:19)
- 37 (2023-01-21 (土) 09:54:46)
- 38 (2023-12-05 (火) 21:03:09)
- 39 (2024-05-31 (金) 01:27:07)
- 40 (2024-05-31 (金) 09:42:13)
【T-72】 †
ソ連が1971年に開発した主力戦車。
技術的にはアメリカのM60パットンやドイツのレオパルト1、イギリスのチーフテンと同じ第2世代にあたる。
本車は旧共産主義圏にて、1970年代からソ連崩壊の1991年までもっとも多く使われた戦車で、生産当初、本車は41tと西側諸国の主力戦車と比べて非常に軽量であった。
主砲である2A46・125mm滑腔砲は、西側のL44・120mm滑腔砲と比較し遜色ない威力とされ、有効射程距離は1800〜2000mである。
また、ガンランチャーとしての機能を持ち、戦車砲弾以外にも射程5,000mの9M119「レフレークス」または9K120「スヴィーリ」対戦車ミサイルを発射可能である。*1
NBC対策として空気浄化システムや加圧機能を搭載し、自動装填装置は回転装填式自動装填装置「カセトカ」を搭載している。
1991年の湾岸戦争でイラクのT-72がM1やチャレンジャー戦車に一方的に破壊*2され、射撃統制装置、装甲防護などの戦訓からT-90以降の車が作られることになる。
派生型にはBMT-72(ウクライナの歩兵戦闘車型)や暴風号(北朝鮮独自改良型)、M-2001(セルビア・モンテネグロの準T-90仕様モデル)などがある。
スペックデータ †
乗員 | 3名 |
全長 | 9.53m |
全高 | 2.19m(T-72A) 2.23m(T-72M1・T-72B) 2.22m(T-72S) |
全幅 | 3.59m |
戦闘重量 | 46.5t |
懸架方式 | トーションバー方式 |
エンジン | V-84 4ストロークV型12気筒液冷スーパーチャージドディーゼルエンジン(出力840hp) |
登坂力 | 60% |
超堤高 | 0.85m |
超壕幅 | 2.8m |
最大速度 | 60km/h(路上・整地) 45km/h(不整地) |
航続距離 | 450km 600km(外部燃料タンク使用時) |
装甲 | 複合装甲 200mm(車体前面)/280mm(砲塔前面)(T-72A) 236mm (車体前面)/296mm(砲塔前面)(T-72B) 400-600mm(均質圧延鋼板換算(推定)) |
兵装 | 2A46 51口径125mm滑腔砲×1門(携行弾数45発) NSVT 12.7mm重機関銃×1挺(対空用,携行弾数300発) PKT 7.62mm機関銃×1挺(主砲同軸,携行弾数2,000発) |
派生型 †
- T-72「ウラール」
ステレオ式測遠機を装備する初期型。
- T-72A
レーザー測遠機や射撃統制装置、夜間暗視装置や発煙弾などを装備する型。
- T-72B
装甲の強化及び前面部に複合装甲を追加し、9M119「レフレクス」または9M120「スヴィーリ」レーザー誘導型対戦車ミサイル発射機能を追加した型。
- T-72AV/BV
1985年から生産されたT-72AおよびT-72Bに爆発反応装甲を追加した型。
当初は「コンタークト1」を227基装備していたが、後に新型の「コンタークト5」に換装している。
- T-72S
輸出向け派生型。「コンタークト1」ERAを155基装備する。
- T-72B1
T-72Bからレーザー誘導型対戦車ミサイル発射機能を排除した型。
- T-72BK
T-72Bに偵察機能や通信アンテナの増設を施した指揮戦車型。
- T-72B(M)
1988年から生産されたT-72Bの強化型。T-72BMとも呼ばれる。
改修版の爆発反応装甲や砲塔部に複合装甲を搭載する。爆発反応装甲は「コンタークト5」を装備する。
- T-72M
T-72Aの輸出向けモンキーモデル。
ソ連、ポーランドとチェコスロヴァキアで生産された。
- T-72M1
装甲を厚くした輸出モデル。
ソ連、ポーランドとチェコスロヴァキアで生産された。
その他の派生型 †
- TOS-1「ブラチーノ」
T-72の車体に30連装220mmロケット弾発射機を搭載した自走ロケット砲。詳しくはTOS-1の項を参照。
- BMP-T
T-72の車体をベースにした装甲戦闘車両。詳しくはBMP-Tの項を参照。
- T-72CZM3/CZM4
チェコの近代化改修型。
イタリア・ガリレオ社製TURMS-T射撃統制装置や環境センサー、NBA-97 GPS航法装置、DITA-97自己診断装置を追加装備した。
また、砲管制装置と弾道コンピューターを一体化した事により、砲操作がジョイスティック式になった。
砲塔はポーランド製の「ダイナ」爆発反応装甲が装着され、POC SSCiレーザー警報装置と独製キッデ・ドイグラ自動消火装置を装備し、主砲には砲口照合装置が追加され、シンセシア社製APFSDS-T弾が発射可能である。
この他、エンジンもM3はターボ圧縮機付きのV-46TC(858馬力)に、M4は英パーキンス社製CV-12(1,000馬力)に換装されたほか、車体には磁気反応式の対戦車地雷を無力化するというメトラ・ブランコスSPシステムを装備し、赤外線映像へのカモフラージュになるというエナメルU2500が塗布されている。
- PSP T-72MP
チェコのPSPボヘミアAS社が提案した近代改修型。
車体前部と砲塔に爆発反応装甲を装着し、「シュトーラ1」アクティブ防護システムやSEGAM SAVEN 15MPデジタル射撃統制装置を装備。
射撃サイトも仏製のレーザー測距機・パッシブ暗視装置付きのタイプにし、エンジンを6TD-1(1,000馬力)または6TD-2(1,200馬力)に換装している。
主砲は2A46の改良型である2A46M-1を搭載し、サーマルスリーブと砲口照合装置を標準装備する。
- T-72M1「モデルナ」
スロヴァキアのZTSテース・マルチン社による近代化改修型。
爆発反応装甲を車体前部と砲塔に装着し、射撃管制装置を電子化、射撃サイトを換装した上、砲塔左右にエリコン・コントラバス製KAA-001 20mm機関砲を1丁ずつ装備している。
- T-72M1-A
「モデルナ」の改良型。
射撃統制装置と車長サイトを国産のEFCS-72AコンピューターとSGS-72Aスタビライズ・パッシブサイトに換装し、レーザー警報装置を追加装備している。
また、エンジンはS12U(850馬力)に換装し、トランスミッションも改良されている。
その代わり、対空機関砲は撤去されている。
- T-72M2「モデルナ2」
「モデルナ」の改良型。射撃統制装置と射撃サイト・弾道コンピューター・CRTディスプレイをリンク化し、砲塔右側に2A42 30mm機関砲を独立して装備している。
- ズサナT-72M1
スロバキアのズザナ社製の155mm自走榴弾砲。ズザナの砲塔をT-72M1の車体に搭載している。
インド軍に提案されたものの不採用となったが、その後、スロバキア陸軍、キプロス陸軍が採用している。
- M-84
ユーゴスラヴィアでライセンス生産された型で、約500輌生産。
輸出型はクウェート軍に200輌配備され、イラク戦争後のイラク軍でも使われている。
- M-84A
M-84の発展型。
- M-84AB
クウェートに輸出された発展型。
コンピューター制御式のSUV-M-84射撃管制装置を搭載しているほか、DNNS-2昼夜間ガンサイト、新型の各種ペリスコープや通信装置、ジャイロコンパスなどを装備している。
- M-84ABN
M-84ABに地上ナビゲーターを搭載した型。
- M-84ABK
指揮戦車型。指揮系統のための機器や地上ナビゲーター、能力の高い交信システムを搭載する。
- M-84AB1
2005年にセルビア・モンテネグロで発表されたM-84ABの発展型。
- M-84A
- M-84A1
ユーゴスラヴィアで生産。射撃統制装置の強化及びエンジンを1,000hpに強化している。
- M-84ABI
装甲回収車型。
- M-84A4「スナイペル」
クロアチアで生産されたM-84A/ABの発展型。SCS-84昼夜間ガンサイトを搭載し、弾道計算機などのコンピューター類を強化している。
- M-92「ヴィホル」
クロアチアで生産された型。
- M-95「デグマン」
M-84Aをベースに改修版の爆発反応装甲・レーザー誘導型対戦車ミサイル発射機能などを採用した発展型。
- M-95「コブラ」
M-84A4をベースにした発展型。
- M-2001
セルビア・モンテネグロで開発された、準T-90S仕様の型。
- Lion of Babylon(バビロンのライオン)
1988年のバグダッドの兵器ショーで、国産型と称して展示発表されたT-72のイラクモデル。
実際は半完成品の輸入部品をくみ上げた、T-72Gのノックダウン生産品であった。
- PT-91「トファルディ*3」
ポーランド製のT-72M1の改修型。自国オリジナルの射撃統制装置・「ERAWA」爆発反応装甲・パッシブ型夜間映像装置を装備。
主にアップグレード・キットとして提供され、ポーランド陸軍とマレーシア陸軍で採用されている。
- T-72MIZ
ポーランドでのT-72M1の改修型。PT-91に準じた改修がされている。
- TC-90
ポーランド製の戦車橋モデル。最大19mの間隔に20mのシザース式戦車橋を架けることが可能。
- WTZ-3
ポーランド製の装甲回収車型。ポーランド陸軍のほか、インド陸軍が採用している。
- MID
WTZ-3を基にした装甲工兵車両。試作車3両のみが製造された。
- MID
- TR-125
ルーマニア版T-72。エンジンやサスペンションが改良しされている。
- T-72AM
ウクライナで配備されたT-72Aの改修型。
T-72BMに準じた規格であるが、装備品の一部をウクライナ製のものに換装している。
「コンタークト5」と自動制御式の射撃管制装置が特徴となっている。
- T-72MP
ウクライナのKMDB社のT-72の近代改修キット。 T-80UDやT-84の技術をベースにしており、エンジンの出力強化や射撃統制装置の改修・装甲の強化が施されている。
- T-72AG
ウクライナのKMDB社の近代改修キット。
主砲の有効射程が延長され、対戦車ミサイルの運用が可能になった。
また、砲手用サイトをスタビライズを強化した1G46に換装され、暗視装置を強化、車長用サイトにはオーバーライド機能が追加された。
その他、射撃統制装置が1V528自動入力式弾道コンピューターに換装され、エンジンもT-84と同じく6TD-12に換装されている。
- T-72-120
ウクライナのKMDB社の近代改修キットで、同社の開発したヤタハーンに準じた性能を保証している。
NATO規格の120mm滑腔砲対応の主砲、および自動装填装置を装備し、120mm砲対応の対戦車ミサイルも発射可能である。
- T-90
T-72の車体とT-80の砲塔を組み合わせた、湾岸戦争で失墜したT-72の名誉挽回を目指した型。
詳しくはT-90を参照。
- アジェヤMK-1
インド版T-72。1993年にT-72M1と同性能に改修。
- アジェヤMK-2
インド版T-72M1。GPS機能、爆発反応装甲・レーザー警報機能・射撃管制機能の強化・赤外線型夜間暗視装置・ポーランド製1000hpエンジンを搭載。
- TANK-X
インド製。T-72の車体に自国開発のアージュン戦車の砲塔を搭載したプロトタイプ。
- T-72BM「ロガートカ」
2006年に初公開されたロシア軍のT-72最新改修モデル。愛称は「投石器」のこと。
第三世代の「レリークト」爆発反応装甲や1000hpのV-92エンジン、新型の「ソスナー」射撃管制装置、赤外線型夜間射撃暗視装置などを装備する。T-72Bとも呼ばれた。
- BMT-72
ウクライナのKMDB社で開発された歩兵戦闘車型。姉妹型車輌にBTMP-84がある。
- 暴風号
朝鮮民主主義人民共和国の独自改良型。
砲塔側面に楔形増加装甲が取り付けられている。
- Haubicoarmata "Krab"
T-72の車体にAS-90?の砲塔を載せた自走榴弾砲型。
ポーランド陸軍で採用された。
*1 しかし、一発500万円ほどする為、ほとんど発射された記録はない。
*2 殆どがアウトレンジからの攻撃を受け、反撃どころか狙われていることにすら気づかないまま破壊された。攻撃面でも一度エイブラムスの砲塔に直撃弾を撃ち込んだものの、傷一つつけられなかった。
挙句の果てには装甲を貫通した砲弾が内部で弾薬に誘爆、砲塔が撃ちあがる様子からアメリカ軍の戦車兵に「ジャック・イン・ザ・ボックス(びっくり箱)」のあだ名をつけられていた。
*3 Twardy:ポーランド語で「堅い、不屈の」という意味。