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【B747LCF】 †
Boeing 747-400LCF*1.
愛称は"
B787"ドリームライナー"の主要なパーツを輸送するため、ボーイング社が中古のB747-400から改造した貨物機。
ボーイングが機体を所有し、運航はアトラス航空*2に委託されている*3。
B787の胴体・主翼などといった大容積物品を積み込むため、胴体を大幅に拡張して容積を増やし、安定性を確保するため垂直尾翼を延長した。
また、胴体後部〜尾部を大きく曲げることができ、これによりB787の胴体や主翼をそのまま輸送できるようになっている。
なお、原型のB747-400につけられていたウイングレットは取り外されている*4。
2006年〜2010年までに4機が改造され、米日伊の工場(愛知県(日)、グロッタリエ(伊)、カンザス州ウイチタ、サウスカロライナ州チャールストン)で製作されたB787のコンポーネントを、最終組立工場のあるワシントン州のエバレット工場へ輸送する任務についている。*5
日本で製造されたB787の部品は、各メーカーの工場に最寄の空港である中部国際空港まで海路で輸送され、同空港内で搭載作業が行われる*6。
運航及び搭載作業の実施は不定期であるが、日中であれば空港展望デッキから見学することが可能である。
ちなみに、ボーイングのライバルであるエアバスにも、同様のコンセプトで作られた大容積貨物専用機「A300-600ST"ベルーガ"」がある。
関連:B747 B747-400 B787 A300-600ST
*1 Large Cargo Freighter(ラージ・カーゴ・フレイター)の略。
*2 ニューヨーク州パーチェス所在の貨物専門航空会社。2014年現在、世界の航空会社の中で、B747を最も多く所有・運航している。
*3 運航開始から2010年7月まではエバーグリーン航空が受託していた。
*4 当初、ウイングレットは装着していたが、試験飛行中に振動が生じたため、急遽取り外される事となった。
*5 787の機体1機を組み立てるのに、延べ12回のフライトが必要といわれている。
*6 同空港には「常滑港空港地区」と呼ばれる海上荷役施設があり、同一敷地内で船と航空機の相互に貨物を積み替えることができる。