- 追加された行はこの色です。
- 削除された行はこの色です。
*&ruby(えりんと){【ELINT】}; [#f70c3c1c] ELectric INTelligence~ [[仮想敵国]]や交戦当事国の[[軍隊]]で使用されている、[[レーダー]]や無線通信の[[周波数]]や強度、発振パターンなどに関する情報を収集する偵察活動。電子諜報。~ ~ [[電子戦]]の基本中の基本であり、[[ジャミング]]の効果などは、平時のELINTでどれだけ精度の高い情報を蓄積できるかにかかっているといっても過言ではない。~ 実戦に近い状況を作り出す事によって相手の使用周波数を探るため、[[偵察機]]によって対象国の[[防空識別圏]]に侵入し、[[領空]]手前で引き返すといった手法がよく用いられる。((まれに意図せず領空を侵犯してしまうことが有る。))~ ~ 航空自衛隊が公表した[[対領空侵犯措置]]による証拠写真の中には、こうした任務を負った中国やロシアの電子偵察機も含まれている。 ELectric INTelligence(電子諜報). 電子工学の実践的応用による、[[レーダー]]および無線通信を介した情報収集。~ 各種電子機器の[[リバースエンジニアリング]]を行い、その利用者・利用方法を分析する。~ 応用的に、敵のELINTを防ぐための防諜技術も含まれる。~ 関連:[[偵察機]] [[SIGINT]] [[COMINT]] 大抵の[[スパイ]]組織は専門の電子情報技術者を抱えているが、最も盛んに研究されるのは[[軍事]]においてである。~ [[電子戦]]の基礎であり、あらゆる[[ジャミング]]・[[ECM]]・[[ECCM]]は前提としてELINTの理解を要する。~ 相手側が用いる通信機・探査機器の仕様や運用実態を知らずに電波妨害や盗聴を行う事はできない。~ >厳密には、やろうと思えばできなくもない。味方の通信・探査をもろともに妨害して良いのなら。~ しかし実際の所、そのような無差別な電波妨害は[[戦略]]的にも[[戦術]]的にも無価値かつ害悪である。~ 自軍の[[C3I]]を堅持する事こそ[[電子戦]]の最重要課題であり、敵の妨害はおおむね余録である。 軍用無線や防空網などは関連情報の機密性が高く、通常の方法で技術情報を収拾するのは困難である。~ このため、国境付近ではしばしば「技術情報を巡る無血の小競り合い」が発生する。 例えば、[[偵察機]]を意図的に[[防空識別圏]]に侵入させ、攻撃を受ける前に[[撤退]]するのはELINTの常套手段である。~ 相手国は[[対領空侵犯措置]]を行わねばならず、その過程で必ず秘匿通信やレーダー走査が行われる。~ その過程で発振された電波は[[偵察機]]に感知され、本国の技術者によって解析を受ける事になる。 関連:[[偵察機]] [[情報収集艦]] [[SIGINT]] [[COMINT]]