Last-modified: 2022-01-29 (土) 04:10:30 (819d)

【04式歩兵戦闘車】(ぜろよんしきほへいせんとうしゃ)

中国人民解放軍陸軍で運用されている歩兵戦闘車。ZBD-04とも呼ばれる。
86式歩兵戦闘車の後継として開発された。

開発に当たっては、ロシアからBMP-3火器管制システムと9M117「バスティオン(AT-10『スタッバー』)」対戦車ミサイルの技術供与を受けている。
車体はBMP-3と似ているが、アルミ合金から圧延溶接鋼板製となり、機関室は車体前部右側に移され、後面乗降用扉はウォータージェットの噴出口に挟まれる形で設置されている。
この乗降用扉は完全武装の兵士が通行するのに十分な大きさになっている。

エンジンは可変出力型の8V150水冷式ディーゼルエンジンを搭載している。
このエンジンは98式戦車?に搭載されている150HB液冷ディーゼルの改良型である。

武装は100mm低圧砲と30mm機関砲、7.62mm機関銃を装備している。
100mm低圧砲からはGP-2対戦車ミサイルを発射できる。
このミサイルは9K116「バスティオン」をベースに開発されたもので、砲塔上の照準器から発せられるレーザービームに誘導されて目標に向かって飛行する。

各派生型も開発されているほか、海軍陸戦隊向けに本車をベースにした発展型である「05式水陸両用歩兵戦闘車(ZBD-05)」が開発されている。

スペックデータ

乗員3名+兵員7名
全長7.2m
全高2.45m
全幅3.23m
戦闘重量20t(04式)
24t(04A式)
懸架方式トーションバー
エンジン8V150 V型6気筒液冷ディーゼル
出力
(陸上/水上)
536〜550hp/600hp
登坂力70%
超堤高0.7m
超壕幅2.5m
速度
(整地/水上)
04式:65km/h / 20km/h
04A式:75km/h / 8km/h
行動距離600km
装甲均質圧延鋼・アルミ合金および増加装甲
爆発反応装甲(VN-11)
兵装100mm低圧滑腔砲×1門(弾数30発)
ZPT-99 30mm機関砲×1基(弾数500発)
86式7.62mm機関銃×1挺(弾数2,000発、同軸機銃
GP-2砲発射式対戦車ミサイル(8発)


派生型

  • 97式歩兵戦闘車(ZBD-97/WZ-502):
    プロトタイプ。

  • 04式歩兵戦闘車(ZBD-04):
    基本型。

    • 04式歩兵戦闘車(汎用ターレット試験型):
      新開発のSW1ターレット汎用兵装システムを搭載する型。
      武装は30mm機関砲×1門と紅箭8(HJ-8)対戦車ミサイル発射機(ミサイル4発)を搭載。

  • 04A式歩兵戦闘車(ZBD-04A/WZ-502G/ZBD-8):
    車体前面と側面に増加装甲を取り付けた改良型。
    代償として重量が約4t増加し、海での水上航行が不可能になっている。

    • ZBD-04A(装甲回収車型):
      砲塔を外した車体にクレーン・牽引具等を搭載した野戦回収車型。
      武装として12.7mm機関銃を装備。

    • ZBD-04A AT(AFT-10対戦車ミサイルキャリアー):
      AFT-10(HJ-10)対戦車ミサイルを装備する対戦車車両型。

    • ZBD-04A(指揮型):
      指揮車輌型。
      車体後部の天井を嵩上げして必要なスペースを確保している。
      自衛用武装として12.7mm重機関銃を搭載。

    • ZBD-04A(戦闘偵察車型):
      戦闘偵察車型。戦場監視用レーダーと光学照準器を装備。
      偵察機器は格納式マストに装備されている。

  • 05A式自走迫撃砲(PLZ-05A):
    自走迫撃砲型。
    旋回式砲塔に後装式120mm迫撃砲を搭載。

  • 07式自走榴弾砲(PLZ-07):
    89式122mm自走榴弾砲?の後継として開発された自走榴弾砲型。
    96式32口径122mm榴弾砲(PL-96)を装備した密閉砲塔を搭載する。

  • VN-11:
    04式歩兵戦闘車の輸出型。爆発反応装甲を装備。

  • VN-12:
    04A式歩兵戦闘車をベースに開発された輸出型。


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