Last-modified: 2023-02-09 (木) 17:23:56 (443d)
【殲撃8】 †
中国国産の超音速戦闘機。
中国語では殲-8（殲撃8）を「ジエン・バー」と呼び、またJ-8やF-8とも言う。NATOコードは「フィンバックA」。
2011年に全機退役した。
本機は前作「殲撃7」の後継機で、外面は殲撃7をスケールアップしエンジンを双発化、搭載機関砲を30mmに変更した拡大発展型である。
内面は旧ソ連ツマンスキー製のターボジェットエンジンである「R-11-300」を渦噴7型（WP-7）としてライセンス生産した以外、レーダー・電子機器・射出座席・機関砲等全ての部品は純国産品を搭載した。
設計は第601航空機設計所が担当し、瀋陽航空廠（現：瀋陽飛機工業集団）が製造を担当した。
1969年に国産第1号機が初飛行に成功し、1985年から量産化を開始し、初期型である�儀燭�実戦配備についた。
ちなみに輸出はされておらず、中国人民解放軍が200機程度運用していた。
本機の性能はMiG-21より少し良いくらいで、殲撃7の後継機として満足の行くものでは無かった。
その後、本機とは全く違う殲撃8��の開発が開始された。
スペックデータ †
| 乗員 | 1名 |
| 全長 | 19.5m |
| 全高 | 5.4m |
| 全幅 | 9.34m |
| 主翼面積 | 42.2�� |
| 空虚重量 | 10,000kg |
| 最大離陸重量 | 17,800kg |
| エンジン | 渦噴7A型（WP-7A）ターボジェット×2基 |
| 推力 | 43.15kN/59.82kN（A/B使用時） |
| 最高速度 | M2.0 |
| 航続距離 | 2,000km |
| 海面上昇率 | 11,000m/min |
| 実用上昇限度 | 20,500km |
| 戦闘行動半径 | 432nm |
| 固定武装 | 30I型30mm機関砲×2門（J-8） 23III型23mm連装機関砲×1門（J-8I） |
| 兵装 | PL-2・PL-5空対空ミサイル、各種爆弾、ロケット弾ポッド、増槽などを搭載可能。 |
派生型 †
- 殲撃8型（J-8）：
初期生産型。 昼間戦闘機型でSR-4レーダーを搭載。
- 殲撃8�儀拭�J-8�機法�
改良量産型。
SL-7A火器管制レーダーを搭載し、全天候性能を持つ。
- 殲撃8E型（J-8E）：
J-8Iの近代化改修型。
ルックダウン能力を持つJL-7AGレーダーや新型アビオニクス、レーダー波警告装置を搭載。
機体寿命の延長工事も行われる。
- 殲撃8R型（J-8R/JZ-8）：
偵察機型。
ロシアや朝鮮半島、日本に近い空軍基地に多数配備。
- 殲撃8ACT型（J-8ACT）：
フライバイワイヤー試験機。
- 殲撃8�供�J-8�供�：
発展改良型。詳しくは項を参照。
- 殲撃8（轟炸機型）：
瀋陽航空機工業が提出した海軍航空隊向け次期攻撃機案。開発中止。
J-8を原型にエアインテークを機体側面に移設。
最高速度をマッハ1.75、上昇限度を17,000mを削減し、引き換えにペイロードを4.5t、航続距離を3,000kmまで延伸する計画であった。
J-8�兇粒�発を優先すべしとの決定が出されたため開発は中止された。
- 殲撃8�供聞丗概�離延伸型）：
南沙諸島まで作戦行動半径を伸ばすために、J-8に1,400L大型増槽3基を搭載した航続距離延伸型。
武装は30mm機関砲とPL-2AAM2発を搭載。
