Last-modified: 2014-11-24 (月) 15:40:32 (3442d)

【包囲】(ほうい)

envelopment

自軍の戦力を集結させつつ、敵戦力を分散させる事。
基本的には自軍をいったん分散させ、一つの敵部隊に対して2カ所以上から一斉に攻撃する事を指す。

そうする事によって敵は応戦のための戦線を2カ所以上作らなければならなくなり、火力が分散する。
また、遮蔽物などの地理的条件は敵との位置関係によって変化するため、地勢的な優位を確保させない事ができる。
加えて、敵にとっての安全地帯が少なく、機動撤退の経路が限定されるため、敵の行動を予測しやすくなる。

反面、分散によって個々の部隊の戦力が低下するため、各個撃破される恐れがある。

包囲戦術の例

例1

   □□□
   ↓↓↓
   ↑↑↑
□→←■■■
□→←■■■
□→←■■■

上図では『■』の部隊が『□』の部隊に包囲されている。
『□』の側は全ての火力を一カ所の敵に集中させている。
翻って『■』の側は戦力を2分割して二つの戦線を同時に支える事を強いられている。

ただし、上図における『□』側は潜在的な危険を抱えている。
『■』側に交戦していない余剰戦力が存在するからだ。

例2

     □
     ↓
     ↑
□→←■■■
□→←■■■
   ■■■→←□
   ↓↓
   ↑↑
   □□

ダメな包囲の例。
『□』側が戦力を分散させすぎて火力を集中できていない。
火線の薄い右上または右の『□』が集中攻撃を受けて撃破され、包囲が崩れるだろう。

例3

      □→←■
     □□→←■
     ↓↓ 
     ↑↑
    ■■■
 □→←■
□□→←■
↑↑
↓↓
■■

例1の状況から戦況が逆転した例。
『■』側の余剰戦力が左右両翼に展開され、『□』側が逆に包囲されてしまっている。

例4

   □□□
   ↓↓↓
   ↑↑↑
   ■■■
    ■■



□→←■■
□→←■
□→←■

例1の状況から『□』側の包囲が突破された例。
『■』側の余剰戦力が上部の『□』に突撃し、戦線が後退して包囲が破られている。


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