【光像式照準器】(こうぞうしきしょうじゅんき) †

OPL.

光線を当てることにより反射ガラスに照準を投影するタイプの照準器。
大戦間から現代まで、主に戦闘機に広く用いられている。
焦点無限遠で投影し、パイロットが頭を動かしても照準が移動しない利点を持つ。

初期には、固定された照準を映し出すだけの単純な機構であった。
第二次世界大戦後期にはジャイロスコープが組み込まれ、自機の機動を補正した照準を表示するものが登場した。
手動で射距離と標的の大きさを設定する事により、正しい射撃位置を表示する事が出来た。

レーダーの普及後は標的との距離を正確に測定できるようになり、照準器の精度は正確に狙えば当たるレベルまで飛躍的に向上した。

1970年代以降は、多くの戦闘機が照準器に計器やレーダーの情報を表示し、交戦中に下を向かなくとも彼我の情報を確認できるタイプの光像式照準器を装備するようになった。
この種の照準器をヘッドアップディスプレイと呼ぶ。

F-86Fの光像式照準器。本機は測距レーダーを搭載しているが、手前のドラムで射距離を手動で設定する事も出来る。