Last-modified: 2021-05-26 (水) 12:06:42 (1067d)

【核融合】(かくゆうごう)

原子核が融合して別の元素に変わる時の質量減少分を、エネルギーとして取り出す核反応の一種。
エネルギー放出量は核分裂反応の1/10であるが、原子そのものが軽いため、同じ質量を核融合させると結果的に核分裂を上回るエネルギーが取り出せる。
太陽をはじめとする恒星のエネルギー源としても有名である。

発見された当初は「人類には絶対に手に出来ないエネルギー」とも言われていたが、第二次世界大戦後、核分裂爆弾のエネルギーを利用して水素原子(重水素)を圧縮・融合させ、ヘリウムに変わる反応を利用する水素爆弾が実用化された。
もっとも、あまりに強大な破壊力のため、核兵器の中でも特に抑止力として用いられる戦略核兵器としてのみ利用できる関係上、兵器としての水素爆弾が日の目を見た事はない。

放射性廃棄物が少なく(反応のタイプによっては全く放射性廃棄物が出ない)、また燃料である水素は水からほぼ無尽蔵に取り出せるため、将来の化石燃料に変わるエネルギー源として、民生分野で核融合炉が研究されている。
しかし、その膨大なエネルギー制御と融合方法に難があるため、実用化には至っていない。
また「放射性廃棄物は少ない」といっても、中性子?電磁波は放出される為、炉そのものが放射性物質となってしまうのも問題になっている。


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