Last-modified: 2023-04-22 (土) 18:49:55 (370d)

【タラップ】(たらっぷ)

船や飛行機の乗り降りに用いられる階段・梯子・傾斜路の類。「パッセンジャーステップ」「舷梯(げんてい)」とも。
オランダ語のtrap(階段)を語源とするが、日本語に固有の表現・用法。

外来語がスラングとして濫用された末に既成事実化した用語であり、定義は不明瞭。
典型的には以下のようなものが「タラップ」の名で呼ばれる。

波止場の梯子
岸壁に打ち付けて固定するのが一般的。転落事故の発生時、またはボートの乗り降りに用いる。
建物の避難器具
火災などで通常の経路を通れない場合に、2階以上の高層階から地上へ避難するために用いるもの。
消防法施行規則で定義する「タラップ」は手すりと踏板を持つ階段のみを指すが、しばしば梯子と混同される。
積み卸し用の傾斜路
輸送機艦艇に内蔵される、車両や貨物の積み卸しを行うための傾斜路。
貨物コンテナでは傾斜で滑落事故を起こす危険性があるため、タラップを用いず重機で持ち上げて積み卸す場合も多い。
船舶の搭乗口(ローディングランプ)
人間が乗船・下船するために船舶内に設けられた可動式の階段・傾斜路。
一般に、階段の方が省スペースだが狭く不便で、傾斜路は快適に通行させるために広い面積を占有する。
また、軍艦でも利便性(多数の兵士が荷物や銃を抱えて走り回れる事)を求めて傾斜路を採用する事が多い。
旅客機搭乗用の階段(エアステア)
旅客機側面のドアと地面とをつなぐ可動式の階段。
通常は空港施設側で用意しているもので、車両に牽引されるか、車両自体と一体化している。
僻地での着陸が想定される場合、旅客機自体に内蔵されている場合も多い。
なお、昇る事を想定されていない緊急脱出専用の滑り台はタラップとは呼ばれない。
戦闘機搭乗用設備
戦闘機コックピットに乗り込むための梯子または階段。
軍事基地航空母艦の備品であり、乗降の手続きが済み次第に撤去回収される。

関連:ボーディングブリッジ 沖止め


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