Last-modified: 2023-01-07 (土) 13:23:44 (476d)

【クレイモア】(くれいもあ)

M18 Claymore.

命名の由来はゲール語(スコットランド)で「大剣」を意味する「Claidhemoha-mor(クラゼヴォ・モル)」のイングランド訛り。
スコットランド人は傭兵を輩出した民族の一つであり、彼らの用いた刀剣のデザインは「クレイモア様式」として近世ヨーロッパで広く流行した。

アメリカ陸軍が開発した地雷
地雷としては特異な設計思想から、「ブロードソードマイン」「特殊指向性対人地雷」「指向性散弾」などと分類される場合もある。

開発の契機は朝鮮戦争
人的資源が安価な人民解放軍との交戦を経て、人海戦術に対する防御戦闘のコストを低減する目的で開発された。
後に改良型のM18A1がベトナム戦争に投入され、現在に至るまで用いられ続けている。

形状は平たい金属缶で、地雷としては珍しく埋設せず露出したまま用い、市街地や森林などの死角に設置する。
内部には0.7kgのC4爆薬と直径1.2mmの球700個を内蔵し、罠線またはリモコン操作によって起爆する。

罠線を利用する場合は地雷とみなされオタワ条約?による規制対象となるが、リモコン操作の場合は地雷とは看做されない。

起爆点から前方60°の範囲にショットシェルのごとく鋼球を撒き散らす。有効射程は約100m、最大射程は約250m。
敵が50m以内のキルコーンに密集する理想的状況であれば、一個で歩兵一個小隊を全滅せしめる。

なお、機械的構造はごく単純なもので、さしたる工作精度も要求されないため、手工業で製作された類似品のIEDも散見される。

諸元

高さ約8.3cm
約21.6cm
奥行き約3.5cm
重量約1.6kg



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