*&ruby(すいらいてい){【水雷艇】}; [#r8270a63]
Torpedo Boat.~
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19世紀後半に登場した小型[[戦闘艦艇>戦闘艦]]の一種で、[[水雷]]兵装を主に搭載し、敵大型艦艇に対する攻撃を行うもの。~
後に対抗手段として[[駆逐艦]]が登場し、これに代替される形で消えていった。~
>なお、英語呼称の「Torpedo Boat」は「魚雷艇」のこともさすが、こちらは[[内燃機関]]搭載のモーターボートであるのに対し、本稿記載の「水雷艇」は主に[[外燃機関]]([[蒸気機関]]・[[蒸気タービン]])搭載の小型船舶であり、全く別のものであった。
>なお、英語呼称の「Torpedo Boat」は「魚雷艇」のこともさす((現代ではほとんどこちらの意味で用いられている。))が、こちらは[[内燃機関]]搭載のモーターボートであるのに対し、本稿記載の「水雷艇」は主に[[外燃機関]]([[蒸気機関]]・[[蒸気タービン]])搭載の小型船舶であり、全く別のものであった。

それまで、小型艇をもって敵の大艦を攻撃するには、船首から長い棒を突き出し、その先端に触発信管つきの[[爆薬]]を取り付けた「外装水雷」が用いられていた。~
しかし、これは敵艦と舷を接するまで接近する必要があり、攻撃を仕掛けた自艇をも危険にさらしかねない欠点があった。~
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やがて「自走する[[水雷]]――[[魚雷]]」が発明されると、小型艇に魚雷発射管が設けられるようになり、敵艦から離れたところからの攻撃が可能になった。~
当時、装甲艦に[[搭載の砲>艦載砲]]をもってしても大型の装甲艦を撃破することは困難とされていたが、魚雷を用いれば安価な小型[[艦艇]]でも大型艦の懐に潜り込み、[[喫水]]線を攻撃して撃破することが可能になったため、1880年代には水雷艇の需要が一気に増し、各国[[海軍]]がこぞって建造した。~
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これに従って、水雷艇の[[排水量]]も大きくなっていき、100トン級の艇が出現するようになった。~
また、[[機関>外燃機関]]の改良も進み、20[[ノット]]級の速力を発揮する艇も現れた。~
>そうした水雷艇が大量に投入された戦いとして、日清戦争中の1895年に行われた「威海衛の戦い」がある。~
この戦いでは、2晩にわたって延べ15隻の水雷艇が投入されて清国艦4隻が沈められ、清国北洋[[艦隊]]は事実上行動不能になっている。~

こうして水雷艇の[[バトルプルーフ]]が証明されると、対抗手段も当然現れる。~
まず1880年代後半に、[[水雷]][[巡洋艦]]を基に小型・高速化を図った「[[水雷]][[砲艦]]」が登場した。~
しかし、これは外洋航行能力が十分でなく、また、小型の船体に大出力の機関を搭載したため振動などのトラブルが絶えなかった。~
その一方で「敵の水雷艇の攻撃を防ぐには、より大型・強力な水雷艇をもってするのが効果的である」という考え方が生まれ、[[駆逐艦]]が誕生することになった。~
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やがて、[[駆逐艦]]が水雷艇の上位互換として様々な任務を負うようになると、独航を前提とした水雷艇は建造されなくなっていったが、[[戦艦]]や[[装甲]][[巡洋艦]]などの大型艦艇に搭載する「艦載水雷艇」は1930年代ごろまで運用され続けていた。~
>ただし、当時の[[日本海軍>日本軍]]における艦載水雷艇は、実質はピケット・ボートや[[交通艇>カッターボート]]の役割を果たしており、攻撃能力はなかった。

一方、1920年ごろからは「[[駆逐艦]]をより小型にした艦」としての水雷艇が建造されていくようになった。~
日本では、1930年代の[[ロンドン海軍軍縮条約]]による[[排水量]]制限の枠外で[[駆逐艦]]に匹敵する戦闘力を持たせた艦として、大正時代に廃止していた「水雷艇」の種別を復活させて建造が行われた。~
しかし、これらの艦はいずれもトップヘビーに陥って船舶としての安全性が軽視されており「友鶴事件((1934年、佐世保港外で「友鶴」が転覆し、100名以上の死者・行方不明者を出した事故。))」のような大事故を起こすなどしたため、日本がロンドン条約を脱退して無条約時代に入ると建造されなくなっている。~

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