Last-modified: 2023-11-19 (日) 09:47:07 (94d)

【T-33】(てぃーさんじゅうさん)

Lockheed T-33"Shootingstar"/TO-2(TV-2).

1940〜1950年代、ロッキード社が開発・生産したジェット中等練習機
同社の開発したP-80C(後にF-80C戦闘機を基に、タンデム複座化した機体である。

このため、当初の型式は「TP-80C」と呼ばれていた。

機体の形状はP-80Cの胴体を延長して複座分のスペースを設けたほか、機首の12.7mm重機関銃を6挺から2挺に減らしている。
また、両翼端の増槽を半固定式に改めている。

1959年までに6,500機以上が生産され、世界の39ヶ国で用いられた。
バリエーションには練習機型の他、偵察機型やCOIN機型などもある。
また、本機を基に全天候戦闘機・F-94「スターファイア」も生産された。

現在でも数十機が民間のアクロバットチームや事業会社、個人所有などで運用されているという*1

日本での展開

日本では1954年の航空自衛隊創設当初、アメリカからA型68機の供与を受けて運用が始まった。
その後、川崎航空機*2により210機がライセンス生産され、本来の用途であるパイロット候補生育成の他、訓練の支援や連絡業務、デスクワークパイロット(佐官)の規定飛行時間維持のための飛行などに広く用いられた。

当時、防衛庁は公式の愛称として「若鷹」という名前を用意していたが浸透せず、型番の数字に由来する「サンサン」という愛称がよく用いられていた。

その後、1980年代以後には機体の老朽化や後継のT-4(日本)導入に伴ってパイロット育成の任務から退き、連絡業務などの支援任務に用いられていたが、1999年の墜落事故を契機に残存していた8機*3全機が飛行停止となり、翌2000年に退役した*4

この他、自動車・輸送機械メーカーの本田技研工業がビジネス機Honda Jetの開発に用いるため、アメリカで2機の中古機を導入して用いていた。

スペックデータ(T-33A)

乗員2名
全長11.2m
全高3.3m
全幅11.5m
翼面積21.81
空虚重量3,017kg
積載重量5,475kg
最大離陸重量6,832kg
エンジンアリソンJ33-A-35 遠心式ターボジェット推力2t)×1基
ロールス・ロイス ニーン Mk.10遠心式ターボジェット×1基(カナダ製CT-133)
速度
(最大/巡航)*5
M0.8/M0.65
航続距離約2,000km(兵装なし、チップタンク搭載)
実用上昇限度14,630m
上昇率24.7m/s
固定武装ブローニングM3 12.7mm重機関銃×2挺(装備していないモデルもある)
兵装主翼ハードポイント2ヶ所に無誘導爆弾ナパーム弾
10発までの5inロケット弾などを907kgまで搭載可能。


バリエーション

  • アメリカ製
  • カナダ製
    • CL-30 シルバースターMk.1:
      T-33Aをカナディア社でライセンス生産したもの。

    • CL-30 シルバースターMk.2:
      CT-133の原型機。

    • T-33AN/CT-133 シルバースターMk.3:
      T-33Aのエンジンをロールス・ロイス「ニーン」に換装したモデル。

  • フランス
    • T-33SF:
      エンジンをニーンに換装したアップグレード型。


*1 NASAでは民間機登録された本機をチェイス機に用いていた。
*2 現在の「川崎重工業航空宇宙カンパニー」。
*3 この時点で空自に飛行可能な状態で残っていた機体は、皮肉にもすべてアメリカから輸入されて用いられたのち耐用命数を残してモスボールされていた機体だった。
*4 当初は2002年に退役の予定だったが、飛行可能な機体数が少ないことから安全性向上のための予算が下りず、前倒しで退役となった。
*5 いずれもクリーン状態(チップタンク、外部兵装なし)。

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