Last-modified: 2024-02-15 (木) 16:05:20 (65d)

【ウェポンズフリー】(うぇぽんずふりー)

Weapons free(兵装使用自由).

軍隊や法執行機関における交戦規定上の区分。
組織ごとに差異はあるが、概ね「脅威や目標に対し、各自の判断で自由に兵装を使用して良い」の意。

基本的に、事前に決められた作戦計画に則って攻撃を行う場合に発動される。
何が脅威で何が目標なのかが事前に周知徹底され、誤解の余地がないという期待の上で発動される。
とはいえ多くの兵士が集合すれば期待を裏切るものもあるし、誤射に繋がる不測の事態も起こりえる。

なお、「自由」とは作戦上必要な判断を行う自由であり、勝手に人を殺す権利を意味しない。
事後に交戦報告を行う義務が課され、事実誤認や不適切な決断については軍法会議の対象となる。
ただし、ほとんどの処理は軍政兵站上の実務的判断であり、個人の法的責任を問う事は第一義ではない。

神経や精神の疾患が疑われる場合は治療すべきであり、技量の不足が原因であれば再訓練すべきである。
そして戦闘状況における“不適切な決断”が医学的疾患とも訓練不足とも無縁である事は滅多にない。
戦場に身を置いていると休息や訓練に時間を割けなくなって判断能力が低下するため、戦闘時の判断ミスは必然である。

国家の法制度上のねじれがない限り、戦闘中の錯誤について個人の法的責任は問わないのが文民統制上の原則。
階級上の権力を以て攻撃を命じたなら、その結果に対する法的責任は指揮官に帰する。
指揮官が与えられた職務に対して忠実であったなら、指揮官の法的責任はより上位の指揮官に帰する。
軍隊の最高指揮官が国家政府の総意に従っていれば、法的責任は国家そのものに帰せられる。
指揮系統上のどこかで意図的な背任が行われない限り、個々の軍人の罪状が問われるべきではない。

ただし実態として、戦場での失態が個人の軍歴における瑕疵とならない事例はまれである。
内規に基づく処罰、書面に残らない私刑、政争で生じる責任転嫁などはあらゆる軍隊で広範に行われている。


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