*&ruby(やこぶれふにじゅうはち){【Yak-28】}; [#d3200887]
ソビエトの[[ヤコブレフ]]設計局が開発した[[戦闘機]]。~
[[NATOコード]]は、"&ruby(ファイアバー){Firebar};" / "&ruby(ブリュワー){Brewer};" / "&ruby(マエストロ){Maestro};(([[NATOコード]]では識別のために防空戦闘機型をファイアーバー、戦術戦闘機型をブリュワー、練習機型をマエストロとしている。))"。~
~
本機は、当時[[ソ連軍]]で現役である[[MiG-21]]や[[Su-9]]・[[Su-11]]等を補佐する目的で、1950年代から開発がスタートした。~
外見の方は[[Il-28]]に似ており、初期型は単座だったが、後期型はソ連製[[戦闘機]]には珍しい複座型で、[[航空士]]/[[兵器システム士官>兵装システム士官]]が搭乗するようになっている。~
外見の方は[[Il-28]]に似ており、初期型は単座だったが、後期型はソ連製[[戦闘機]]には珍しい複座型で、[[航空士>航法員]]/[[兵器システム士官>兵装システム士官]]が搭乗するようになっている。~
内面は、電子機器面はK-8M装置（「オリョール-D」[[レーダー]]・電子リンク・[[コックピット]]表示装置）を搭載、兵装システムは[[Su-11]]を流用し中射程[[空対空ミサイル]][[R-8>AA-3]]や短射程空対空ミサイル[[R-3>AA-2]]も搭載可能。~
悪天候時には「ラズール」ビーム/ビーコン受信機を航法支援装置として使用する。~
~
このように[[電子機器>アビオニクス]]面は充実した装備になったが、逆に搭載のしすぎでスペースが無くなり、[[機関砲]]は省かれている。~
[[エンジン]]はツマンスキー R-11AF-2[[ターボジェット]]を搭載しているが、[[アフターバーナー]]は付いていない。~
最終的に北極圏下での環境下に耐えられる・短い滑走路や未舗装滑走路からの離着陸が出来ると言った[[ソ連軍]]の要求に対し、Yak-28はその全ての要求を満たす事が出来た。~
最終的に北極圏下での環境下に耐えられる・短い[[滑走路]]や未舗装滑走路からの[[離>離陸]][[着陸]]が出来ると言った[[ソ連軍]]の要求に対し、Yak-28はその全ての要求を満たす事が出来た。~
なお、[[戦闘機]]以外にも[[偵察機]]・[[電子戦機]]への改修も行われている。~
~
初飛行は1960年で1962年に量産開始、1967年に量産は終了して合計約435機がソ連空軍で広く活躍した。~
海外への輸出は無く、現在では全機退役している。~
**性能諸元（Yak-28P） [#k7f34d1c]
|設計社|ヤコブレフ設計局|
|[[初飛行]]|1960年頃|
|乗員|2名|
|全長|21.6m|
|全高|3.95m|
|翼幅|12.5m|
|翼面積|37.6��|
|空虚重量|9,970kg|
|総重量|15,000kg|
|最大離陸重量|20,000kg|
|[[エンジン]]|ツマンスキー [[R-11AF-2>R-11]][[ターボジェット]]×2基|
|出力|46kN（10,000lbf）（[[ドライ>ミリタリー推力]]）&br;62kN（14,000lbf）（[[A/B>アフターバーナー]]使用時）|
|最高速度|1,840km/h|
|[[航続距離]]|2,500km|
|[[戦闘行動半径]]|900km|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|16,750m|
|[[翼面荷重]]|531kg/��|
|[[推力重量比]]|0.62|
|武装|固定武装なし&br;[[K-13A>AA-2]] AAM×2発&br;[[R-98M>AA-3]] [[AAM>空対空ミサイル]]×2発（通常はR-98TM×1発、R-98RM×1発）|
~
**派生型 [#e6a5b4b1]
-Yak-129：~
試作機。~
~
-Yak-28（Izdeliye B）：~
戦術爆撃機型の初期〜前期生産型。レーダーを装備していない。~
単座の初期型は少数が生産されるに留まり、後にナビゲーター席が新たに設けられた複座の前期型に置き換えられた。~
戦術爆撃機型の初期〜前期生産型。[[レーダー]]を装備していない。~
単座の初期型は少数が生産されるに留まり、後に[[ナビゲーター>航法員]]席が新たに設けられた複座の前期型に置き換えられた。~
~
-Yak-28B"ブリュワーA"（Izdeliye 28B）：~
Yak-28に武器照準レーダーと[[JATO]]システムを搭載した型。~
~
-Yak-28L"ブリュワーB"（Izdeliye 28L）（111機）：~
B型の発展型。~
地上の送信機サイトからの三角測量を使用した照準システムを搭載する。~
~
-Yak-28I"ブリュワーC"（Izdeliye 28I）（223機）：~
"Initsiativa-2"マッピングレーダーを搭載し、対地攻撃能力を追加した型。~
ナビゲーター/爆撃手席が新設されたほか、先端ノーズやエンジンダクトが延長されている。~
~
-Yak-28UVP：~
[[JATO]]システムとブレーキ用パラシュートを搭載した[[STOL]]テスト機。~
[[JATO]]システムと[[ブレーキ用パラシュート>ドラッグシュート]]を搭載した[[STOL]]テスト機。~
~
-Yak-28U"マエストロ"（Izdeliye 28U）（183機）：~
初期生産機を改修した練習機型。~
初期生産機を改修した[[練習機]]型。~
~
-Yak-28R"ブリュワーD"（Izdeliye 28R）（183機）：~
I型ベースの戦術偵察機型。~
I型ベースの[[戦術偵察機>偵察機]]型。~
兵装室に偵察用機器を搭載。~
~
-Yak-28SR：~
化学戦闘機型。~
翼下にあるタンク/アプリケーターから粉末または液体剤を散布する。~
試作のみ。~
~
-Yak-28SR：~
[[化学兵器]]搭載型。主翼下にタンクと噴霧装置を搭載。試作のみ。~
~
-Yak-28SR（Izdeliye 28SR）：~
戦術偵察機型。~
SPS-141またはSPS-143アクティブ無線/レーダー妨害装置を搭載。~
~
-Yak-28TARK：~
テレビ偵察システムと焦点距離190mmのスチルカメラを搭載した撮影機型。~
~
-Yak-28RR（Izdeliye 28RR）：~
放射線情報収集機型。R型ベース。~
[[放射線]]情報収集機型。R型ベース。~
核実験のサンプルを収集するためのRR8311-100 エアサンプリング[[ポッド]]を装備している。~
~
-Yak-28RL：~
放射線情報収集機型。L型ベース。~
[[放射線]]情報収集機型。L型ベース。~
核実験のサンプルを収集するためのRR8311-100 エアサンプリングポッドを装備している。~
~
-Yak-28PP"ブリュワーE"（Izeliye 28PP）：~
1970年に配備された[[電子戦機]]型。~
爆弾倉内に[[電子戦]]スイートとアンテナを搭載する。~
~
-Yak-28VV：~
R-27AF-300エンジン2基とR39P-300リフトエンジン4基を前部胴体に搭載した[[垂直離着陸>VTOL]]型。~
提案のみ。~
~
-Yak-28LSh：~
次期軽攻撃機プロジェクトのコンペで提案した型。~
[[イリューシン]][[Il-102]]や[[スホーイ]][[T-8>Su-25]]と争ったが、初期段階で敗れた。~
~
-Yak-28P"ファイアーバー"（Izdeliye 40）（435機）：~
全天候能力を持った長距離迎撃戦闘機型。~
R-98（AA-3）AAMと互換性がある「オリョール-D」迎撃レーダーを搭載。~
~
-Yak-28PM：~
ツマンスキーR-11AF3-300エンジンを搭載した型。試作のみ。~
1963年に[[マッハ]]2.25（2,400km/h）を記録した。~
~
-Yak-28URP：~
ロケットエンジンを追加装備した高高度迎撃機の試作機。~
~
-Yak-28-64：~
戦闘力を向上させた試作型。~
ツマンスキーR-11F2-300エンジンを搭載。~
~
IP:221.244.37.138 TIME:"2024-02-16 (金) 16:29:04" REFERER:"https://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/121.0.0.0 Safari/537.36 Edg/121.0.0.0"
