*&ruby(じーきゅうじゅういち){【G.91】}; [#feccb840]
Fiat G.91.~
~
1950年代、イタリアの[[フィアット]]社(現[[アレニア]]社)が開発した[[攻撃機]]。~
[[NATO>北大西洋条約機構]]諸国の[[攻撃機]]開発要求に対し、アメリカ製の[[F-86D>F-86]]を基にして設計開発された。~
[[パイロット>エビエーター]]からは「ジーナ」の[[愛称]]で呼ばれていた。

>当初は[[NATO>北大西洋条約機構]]標準機としての採用を目論んで設計されたが、各国が独自開発に舵を切ったため当初の計画は破綻した。~

配備は[[イタリア空軍>イタリア軍]]の他、[[西ドイツ空軍>ルフトバッフェ]]に輸出され、南部航空同盟([[メッサーシュミット]]、ドルニエ、ハインケルの3社)による[[ライセンス生産]]も行われた。~
後に西ドイツ空軍機の一部はポルトガル空軍に移管され、アフリカ植民地の[[ゲリラ]]や反乱軍に対する攻撃に使用された。~
ポルトガル空軍機の一部は[[AIM-9]][[空対空ミサイル]]を搭載できるように改修され、[[迎撃戦闘機]]としての任に就いている。~

**主な運用国 [#ff041da6]
-西ドイツ空軍(G.91R/3、G.91R/4、G.91T/3)
-イタリア空軍(G.91R/1、G.91T/1、G.91Y、G.91 PAN)
-ポルトガル空軍(G.91R/4、G.91R/3、G.91T/3(いずれも西ドイツ空軍の中古品))~

全機退役済み。~
イタリアでは[[AMX]]や[[MB339]]、ドイツでは[[アルファジェット]]や[[F-4]]に置き換えられた。

**スペックデータ [#pcedfd70]
|>|CENTER:''G.91R''|
|種別|[[攻撃機]]|
|主任務|攻撃・偵察|
|主契約社|[[フィアット]]|
|[[初飛行]]|1956.08.09(試作機)|
|乗員|[[パイロット>エビエーター]]1名|
|全長|10.3m|
|全高|4m|
|翼幅|8.56m|
|[[主翼]]面積|16.4|
|翼型|root:NACA 65A112、tip:NACA 65A111|
|空虚重量|3,100kg|
|総重量|5,440kg|
|[[最大離陸重量]]|5,500kg|
|最大離陸重量|5,500kg|
|内部[[燃料]]搭載量|1,610リットル|
|[[エンジン]]|ブリストル・シドレー[[オーフュース 803>オーフュース]][[ターボジェット]]×1基|
|[[推力]]|22.2kN(5,000lbf)|
|最高速度|1,075km/h|
|最高[[速度]]|1,075km/h|
|最大[[巡航速度]]|650km/h|
|[[航続距離]]|1,150km|
|[[上昇限度]]|13,100m|
|最大[[戦闘半径>戦闘行動半径]]|320km|
|[[上昇率]]|30m/s|
|[[翼面荷重]]|331kg/|
|[[推力重量比]]|0.42|
|固定武装|[[ブローニングM2 12.7mm機関銃>ブローニングM2]]×4挺(弾数:各300発)&br;DEFA550 30mm機関砲×2門([[ルフトバッフェ]]向けG.91R/3のみ)|
|兵装|翼下の[[ハードポイント]]に680kgまで搭載可能&br;マトラロケット[[ポッド]]×2基(SENB 68mm[[ロケット弾]]×19発)&br;またはヒスパノ SURA R80 80mmロケット&br;爆弾類&br;[[ガンポッド]]&br;[[ドロップタンク>増槽]]|
|固定武装|[[ブローニングM3 12.7mm機関銃>ブローニングM2]]×4挺(弾数:各300発)&br;DEFA550 30mm機関砲×2門([[ルフトバッフェ]]向けG.91R/3のみ)|
|兵装搭載能力|翼下の[[ハードポイント]]4箇所に680kg(G.91R3/R4)/500kg(G.91R1)まで搭載可能|
|兵装|マトラロケット[[ポッド]]×2基(SENB 68mm[[ロケット弾]]×19発)&br;またはヒスパノ SURA R80 80mmロケット×18発&br;Nord AS-20[[ASM>空対地ミサイル]]または[[AIM-9「サイドワインダー」>AIM-9]][[AAM>空対空ミサイル]]×4発&br;爆弾類各種&br;[[ガンポッド]]&br;[[ドロップタンク>増槽]]|
~
|>|CENTER:''G.91Y''|
|種別|[[攻撃機]]|
|主任務|攻撃・偵察|
|主契約社|フィアット|
|[[初飛行]]|1966.12.27(試作機)|
|乗員|[[パイロット>エビエーター]]1名|
|全長|11.67m|
|全高|4.43m|
|翼幅|9.01m|
|翼面積|18.13|
|翼型|root:NACA 65A112、tip:NACA 65A111|
|空虚重量|3,900kg|
|総重量|7,800kg|
|最大離陸重量|6,700kg|
|エンジン|[[GE>ジェネラルエレクトリック]] [[J85-GE-13A>J85]][[アフターバーナー]]付き[[ターボジェット]]×2基|
|エンジン推力|12.1kN([[ドライ推力]])&br;18.15kN([[A/B>アフターバーナー]]使用時)|
|最高速度|[[マッハ]]0.98&br;1,110km/h(高度10,000m)|
|[[フェリー>回航]]航続距離|3,400km(ドロップタンク付き)|
|最高速度|[[マッハ]]0.95(高度10,000m)&br;1,110km/h(海面上)|
|[[巡航速度]]|630km/h|
|[[フェリー>回航]][[航続距離]]|3,400km([[ドロップタンク>増槽]]付き)|
|[[上昇限度]]|12,500m|
|[[上昇率]]|86.36m/s|
|[[翼面荷重]]|480kg/|
|[[推力重量比]]|0.43|
|固定武装|DEFA550 30mm機関砲×2門|
|兵装|主翼下[[パイロン]]4箇所に最大1,814kgまで搭載可能|
~
**派生型 [#n88afa38]
-''単座型''
--G.91:~
試作および先行量産型。~
一部の電子機器を搭載していない。~
~
--G.91A:~
[[STOL]]実験機型。1機のみ製造。~
~
--G.91PAN:~
[[フレッチェ・トリコローリ]]向け。前量産型を改修して制作された。~
スモーク発生装置を搭載している。~
~
--G.91R/1:~
イタリア空軍仕様の[[攻撃機]]/[[偵察機]]兼用型。~
機首に偵察用カメラ3基を搭載している。~
固定装備はブローニングM3 12.7mm[[重機関銃]]×4挺。~
主翼の[[ハードポイント]]が4箇所に増設されている。~
~
---G.91R/1A:~
G.91R/1の航法装置を改良した機体。~
~
---G.91R/1B:~
G.91R/1の機体構造を強化し、チューブレスタイヤなどを採用した機体。~
設計当初はG.91R/6と呼ばれていた。~
~
--G.91R/2:~
[[フランス空軍>フランス軍]]仕様の単座偵察・攻撃機型。計画のみ。~
~
--G.91R/3:~
西ドイツ空軍仕様の単座偵察・攻撃機型。~
固定武装がDEFA550 30mm[[機関砲]]×2門に変更されている。~
後に一部の機体がポルトガル空軍に売却された。~
~
--G.91R/4:~
単座偵察・攻撃機型。~
機体は西ドイツ空軍仕様のG.91R/3と同じであるが、固定武装はイタリア空軍仕様のG.91R/1と同じ[[ブローニングM2]] 12.7mm重機関銃×4挺を装備している。~
元々はギリシャ及びトルコ向けに提案されていた機体だったが、両国とも導入をキャンセルしたため、既に製造されていた50機が西ドイツに納入された。~
後に40機がポルトガル空軍に売却された。~
~
--G.91R/5:~
ノルウェー空軍仕様の単座型。計画のみ。~
~
-''複座練習型''
--G.91T/1:~
イタリア空軍仕様の複座[[練習機]]型。~
12.7mm[[重機関銃]]が2挺に、ハードポイントが2箇所に削減された。~
~
--G.91T/2:~
フランス空軍仕様の複座練習機型。計画のみ。~
~
--G.91T/3:~
西ドイツ空軍仕様の複座練習機型。~
固定武装にDEFA550 30mm機関砲×2門を搭載するなど、一部の搭載機器が変更されている。~
後にポルトガル空軍に売却された。~
~
--G.91T/4:~
イタリア空軍仕様の改良型。~
[[F-104]]と同型の「NASARR」[[FCS>火器管制装置]][[レーダー]]を搭載する。~
計画のみ。~
~
-''機体設計・エンジン改良型''
--G.91Y:~
イタリア軍の要求を受けて大幅に設計を見直した機体。~
エンジンはGE製の[[J85]][[ターボジェット]]を双発で搭載。推力を63%向上させた。~
エンジンの片方を停止させて巡航する機能と、従来の約2倍の容量を持つ燃料タンクにより、[[航続距離]]が大幅に向上。~
また巡航時には片方を停止させて燃料を節約できる。~
機体も一回り大型化され、兵装搭載量も強化されている。~
また、[[アビオニクス]]も大幅に改良され、[[コックピット]]に[[装甲]]が施されている。~
西ドイツ空軍仕様のG.91R/3と同様、固定武装にDEFA550 30mm機関砲×2門を装備している。~
しかし、本機と同じくJ85エンジンを搭載する[[F-5A/B>F-5(戦闘機)]]が広く普及していたこともあり、輸出は全く振るわず、イタリア空軍向けに60機が製造されたに留まった。~
~
---G.91YT:~
G91Yの複座[[練習機]]型。計画のみ。~
~
---G.91YS:~
スイス空軍仕様。~
改良型[[アビオニクス]]と[[AIM-9]][[AAM>空対空ミサイル]]用に追加の[[ハードポイント]]を備えた。~
1機が評価用に製造されたが採用されなかった。~
~

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