*&ruby(えふじゅうごいー){【F-15E】}; [#ca79ffad]
McDonnell Douglas F-15E &ruby(ストライクイーグル){Strike Eagle};~
>「ストライクイーグル」は[[マクダネル・ダグラス]]社の命名。~
「マッド・ヘン(Mudhen、アメリカオオバン)」「ビーグル(ボマー・イーグルの略)」などの[[愛称]]でも呼ばれる。

[[マクダネル・ダグラス]]社の大型[[制空戦闘機]]・[[F-15]]をベースに開発された[[戦闘爆撃機]]([[マルチロールファイター]])。~
後世主流の[[マルチロールファイター]]([[戦闘攻撃機]])ではなく[[戦闘爆撃機]]として設計され、[[F-111「アードバーグ」>F-111]]の後継機として採用された。~
~
外見は原型機と大差なく、複座型のF-15Dに[[コンフォーマルタンク]]をつけただけのように見える。~
しかし内部は全面的な改修を受けており、[[エンジン]]・[[アビオニクス]]以外の共通点はほとんどない。~
~
構造材に[[チタニウム]]を多用して軽量化・構造強化され、電装系を[[グラスコックピット]]化。~
全世界の[[戦闘機]]の中で最大級の[[ペイロード]]を持ち、最も[[航続距離]]が長く、[[アメリカ空軍]]採用の兵装全てを搭載可能。~
にも関わらず原型機の制空戦闘能力はほとんど損なわれておらず、[[戦闘機]]と[[爆撃機]]を無理なく兼任できる。~
なお、原型機に比べ[[翼面荷重]]が小さく、低空侵攻時の安定性はやや劣る。~
~
[[湾岸戦争]]・ユーゴスラビア戦争・アフガン戦争・イラク戦争などで[[戦闘実証>バトルプルーフ]]済み。~
特に[[湾岸戦争]]では、[[F-111]]と並び精密爆撃を実施し、[[任天堂戦争]]における[[戦車狩り]]の華々しい戦果を演出した。

>夜間の[[近接航空支援]]任務において、[[2機編隊>エレメント]]で計16発の[[レーザー誘導爆弾]]を投下して16両の車輌に直撃させたという。~
また別の機体は[[ホバリング]]中の[[ヒューズ500>OH-6]][[ヘリコプター]]に[[爆弾]]を直撃させたという。~

**スペックデータ [#fdef542c]
|乗員|2名([[パイロット>エビエーター]]・[[WSO>兵装システム士官]])|
|全長|19.43m|
|全高|5.63m|
|全幅|13.05m|
|翼幅|13.05m|
|[[主翼]]面積|56.5|
|空虚重量|14,515kg|
|最大離陸重量|36,741kg|
|最大兵装搭載量|11,113kg|
|[[エンジン]]|[[ターボファン]]×2基&br;[[P&W>プラット&ホイットニー]] [[F100-PW-220>F100]](初期)&br;P&W [[F100-PW-229>F100]](135号機以降)&br;[[GE>ジェネラルエレクトリック]] [[F110-GE-129C>F110]](F-15SG/F-15S)|
|[[推力]]|129.4kN([[A/B>アフターバーナー]]使用時)(F100-PW-229)|
|最大速度|[[マッハ]]2.5|
|海面[[上昇率]]|15,240m/min+|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|18,290m|
|最大[[航続距離]]|2,400nm|
|[[戦闘行動半径]]|685nm|
|武装|[[M61A1 20mmバルカン砲>M61A1]]×1門(装弾数450〜512発)|
|兵装|下記兵装を11,113kgまで搭載可能。|
|翼型|root:NACA 64A006.6&br;tip:NACA 64A203|
|空虚重量|14,300kg|
|最大離陸重量|36,700kg|
|[[エンジン]]|[[ターボファン]]×2基&br;[[P&W>プラット&ホイットニー]] [[F100-PW-220>F100]](初期)&br;P&W [[F100-PW-229>F100]](135号機以降)|
|[[推力]]|[[ドライ推力]]:64.9kN/14,590lbf(F100-PW-220)&br;[[A/B>アフターバーナー]]推力:&br;105.7kN/23,770lbf(F100-PW-220)&br;129.7kN/29,160lbf(F100-PW-229)|
|最大速度|[[マッハ]]2.5+(高高度)&br;マッハ1.2(低高度)|
|[[戦闘行動半径]]|1,270km|
|[[フェリー>回航]][[航続距離]]|3,900km([[コンフォーマル燃料タンク>コンフォーマルタンク]]と[[外部燃料タンク>増槽]]3基装備時)|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|18,200m|
|[[上昇率]]|50,000+ft/min(254+m/s)|
|[[推力重量比]]|0.93|
|最大[[G]]限界|+9G|
|武装|[[M61A1 20mmバルカン砲>M61A1]]×1門(装弾数500発(M-56またはPGU-28弾薬))|
|[[ハードポイント]]|[[主翼]][[パイロン]]2ヶ所、胴体パイロン、爆弾ラックに下記兵装を10,400kgまで搭載可能|
|[[AAM>空対空ミサイル]]|[[AIM-7「スパロー」>AIM-7]]×4発&br;[[AIM-9「サイドワインダー」>AIM-9]]×4発&br;[[AIM-120「AMRAAM」>AIM-120]]×8発|
|[[AGM>空対地ミサイル]]/[[ASM>空対艦ミサイル]]|[[AGM-65「マーベリック」>AGM-65]]×6発&br;[[AGM-84「ハープーン」>AGM-84]]×2発(F-15K以降)&br;[[AGM-84H/K「SLAM-ER」>AGM-84]]×2発(F-15K以降)&br;AGM-130&br;AGM-154「JSOW((Joint Standoff Weapon.))」&br;AGM-158「JASSM((Joint Air-to-Surface Standoff Missile.))」|
|[[ARM>対レーダーミサイル]]|[[AGM-88「HARM」>AGM-88]]|
|爆弾類|[[Mk.80シリーズ(Mk.82/83/84)>Mk.80シリーズ]]&br;Mk.77[[焼夷弾]]&br;GBU-15精密誘導爆弾&br;[[ペイブウェイII/III(GBU-10/-12/-24/-27)>ペイブウェイ]][[レーザー誘導爆弾]]&br;[[GBU-28「バンカーバスター」>GBU-28]]レーザー誘導地中貫通爆弾&br;CBU-87 or CBU-103 CEM((Combined Effects Munition.)) [[クラスター爆弾]]&br;CBU-89 or CBU-104 GATOR クラスター爆弾&br;CBU-97 or CBU-105 SFW((Sensor Fuzed Weapon.)) クラスター爆弾&br;CBU-107 PAW((Passive Attack Weapon.))&br;[[GBU-31 or GBU-38 JDAM>JDAM]](GBU-31×8発、GBU-38×16発)&br;[[GBU-54 LJDAM>JDAM]]&br;[[GBU-39 SDB>GBU-39]]&br;B61 or B83[[核爆弾>核兵器]]&br;BLU-107「デュランダル」滑走路破壊爆弾|
|その他兵装|600 USGal(2,300L)[[増槽]]×3基&br;480 USGal(1,800L)超音速巡航用増槽×1基&br;[[LANTIRN]][[ポッド]]&br;[[AN/AAQ-33「スナイパーXR」>AN/AAQ-33]]照準用ポッド&br;AN/AXQ-14・AN/ZSW-1[[データリンク]][[ポッド]]|
|爆弾類|[[Mk.80シリーズ(Mk.82/83/84)>Mk.80シリーズ]]&br;Mk.77[[焼夷弾]]&br;GBU-15精密誘導爆弾&br;[[GBU-10/-12「ペイブウェイ供>ペイブウェイ]][[レーザー誘導爆弾]]&br;[[GBU-24/-27「ペイブウェイ掘>ペイブウェイ]][[レーザー誘導爆弾]]&br;[[GBU-28「バンカーバスター」>GBU-28]]レーザー誘導地中貫通爆弾&br;CBU-87 or CBU-103 CEM((Combined Effects Munition.)) [[クラスター爆弾]]&br;CBU-89 or CBU-104 GATOR クラスター爆弾&br;CBU-97 or CBU-105 SFW((Sensor Fuzed Weapon.)) クラスター爆弾&br;CBU-107 PAW((Passive Attack Weapon.))&br;[[GBU-31 or GBU-38 JDAM>JDAM]](GBU-31×8発、GBU-38×16発)&br;[[GBU-54 LJDAM>JDAM]]&br;[[GBU-39 SDB>GBU-39]]&br;B61 or B83[[核爆弾>核兵器]]&br;BLU-107「デュランダル」滑走路破壊爆弾|
|その他兵装|600 USGal(2,300L)[[増槽]]×3基&br;480 USGal(1,800L)[[超音速巡航]]用増槽×1基&br;AN/ASQ-236レーダーポッド&br;[[LANTIRN]][[ポッド]]&br;[[AN/AAQ-33「スナイパーXR」>AN/AAQ-33]]照準用ポッド&br;[[AN/AAQ-28>ライトニング]]照準用ポッド&br;AN/ALQ-131電子戦ポッド&br;AN/AXQ-14・AN/ZSW-1[[データリンク]][[ポッド]]|
|[[アビオニクス]]|[[AN/APG-70>AN/APG-63]] or AN/APG-82[[火器管制レーダー>火器管制装置]]&br;AN/APX-76 or AN/APX-119[[敵味方識別装置]]&br;[[戦術電子戦システム(TEWS)>TEWS]]&br;・AN/ALQ-128[[電子戦]]警戒装置(EWWS((Electronic Warfare Warning Set.)))&br;・AN/ALR-56[[レーダー警報受信機(RWR)>レーダー警戒受信機]]&br;・AN/ALQ-135 内臓式電波妨害装置(ICS((Internal Countermeasures System.)))&br;・AN/ALE-45[[チャフ]]・[[フレア]]ディスペンサー|
~
**バリエーション [#p9467375]
***基本型 [#o119c583]
-F-15E(236機):~
初期量産機。~
~
-F-15I「[[ラーム]]((Raam:稲妻の意。))」(25機):~
イスラエル向け。~
エンジンはF100-PW-229を、レーダーはAN/APG-70、電子戦装置はイスラエル製のエリスラSPS-2110IEWSを搭載している。~
後にエルビットシステムズが開発したDASHヘルメット内蔵式照準装置の運用能力が追加され、近年では[[UAV>無人機]]の管制能力も付加されている。~
~
-F-15K "&ruby(スラムイーグル){Slam Eagle};":~
韓国空軍向け。~
アメリカ空軍向けの最終アップグレード型「E-227」をベースに、更にアップグレードを加えたもの。~
初めて[[戦術電子戦システム>TEWS]]が輸出されている。~
エンジンはF110-GE-129のライセンス生産((サムスン・テックウィン(STW)社が担当している。))型であるF110-STW-129およびF100-PW-229EEP((Enhanced Engine Packageの略。))を搭載している。~
新たに、[[AGM-84「ハープーン」>AGM-84]][[空対艦ミサイル]]と[[AGM-84H「SLAM-ER」>AGM-84]][[空対地ミサイル]]の搭載能力が付加されている。~
~
--F-15K41:~
第2次調達分の機体。~
エンジンはF100-PW-229EEPを搭載する。~
~
-F-15S:~
サウジアラビア向けダウングレード型。~
レーダーはグランドマッピングモード廃止、合成開口モードの精度の低下などのダウングレードを施したAN/APG-70Sを搭載し、やや空対地能力に劣る。~
照準システムもLANTIRNのダウングレード型であるAN/AAQ-19「シャープシューター」照準用ポッド・AN/AAQ-20「パスファインダー」航法用ポッドを搭載している。~
~
--F-15SA:~
サウジアラビア向け。~
AN/APG-63(V)3 [[AESA]][[レーダー]]やデジタル式[[電子戦]]システム(DEWS)、DB-110デジタル式[[偵察]][[ポッド]]や[[IRST]]を搭載する。~
また、一度は廃止された主翼外側ステーション1およびステーション9の[[ECM]][[ポッド]]用[[ハードポイント]]を[[空対空ミサイル]]用として再び開放したことで、従来の最大8発に加えてさらに4発の空対空ミサイルを追加装備できるようになっている。~
84機が導入され、既存のS型70機もSA仕様に能力向上させる予定である。~
~
-F-15SG:~
シンガポール空軍向け。旧呼称F-15T。~
基本的にF-15Kと同じだが、エンジンは運用寿命延長(SLEP)ハードウェア型のF110-GE-129Cを採用し、レーダーはAPG-63(V)3((ただし、走査能力など一部の機能がダウングレードされている。))[[AESA]][[レーダー]]を、照準ポッドとしてスナイパーATPの輸出型「パンテーラ」を搭載している。~
基本的にF-15Kと同じだが、エンジンは運用寿命延長(SLEP)ハードウェア型の[[F110-GE-129C>F110]]を採用し、レーダーはAPG-63(V)3((ただし、走査能力など一部の機能がダウングレードされている。))[[AESA]][[レーダー]]を、照準ポッドとしてスナイパーATPの輸出型「パンテーラ」を搭載している。~
~
-F-15QA:~
カタール空軍向け。F-15SAベース。~
レーダーはAN/APG-82(v)1を装備する。~
~
-F-15X:~
米軍向けの最新型。~
F-15QAをベースに新しいEPAWSS、およびそれに付随するOFP9.1など、米国独自のシステムをいくつか備える。~
量産型ではF-15CX(単座型)/F-15EX(複座型)となる予定。~
~
***発展型 [#n64e6cb2]
-F-15SE "&ruby(サイレントイーグル){Silent Eagle};":~
輸出市場向け改修型。~
設計を一部見直し、コンフォーマル燃料タンクの[[ウェポンベイ]]化やレーダー波吸収素材を使用するなど[[ステルス]]性を高めている。~
元のF-15Eより軽量に設計されている。~
1機あたり1億USドル(約100億円)で販売する予定で、イスラエル・サウジアラビア・日本・韓国・シンガポールに提案している。~
~
***構想・計画のみ [#b674bc96]
-F-15F:~
単座の制空戦闘機型。~
イスラエルやサウジアラビア、西ヨーロッパ諸国への売り込みが図られていたが、構想のみに終わった。~
F-15Eの生産ライン維持のためにイスラエルやサウジアラビア、西ヨーロッパ諸国への売り込みが図られていたが、F-15Eの輸出が容認され、選定国がいずれもF-15Eを採用したため構想のみに終わった。~
~
-F-15FOWW:~
[[F-4G「ワイルド・ウィーゼル」>F-4]]の後継機計画「FOWW((Follow on Wild Weasel.))」で提案された機体。~
ワイルド・ウィーゼル用の機材を搭載し、その一部は胴体下面にコンフォーマル・パックに収めて装着される。~
武装は[[AGM-88「HARM」>AGM-88]]、[[AGM-65「マーベリック」>AGM-65]]が予定された。~
FOWW候補機としては本機のほか、F-16と[[トーネードECR>トーネード]]が検討対象とされたが、[[F-16]]が採用されたため実現せず。~
~
-F-15H:~
ギリシャ空軍向け。Hはヘラス(Hellas)を意味する。~
[[F-16]]と[[ミラージュ2000]]が採用された為実現せず。~
[[F-16C/D>F-16]]と[[ミラージュ2000-5>ミラージュ2000]]が採用された為実現せず。~
~
-F-15L:~
F-15Iの空対空特化仕様。実現せず。~
~
-F-15FX:~
第四次FX([[F-4EJ改>F-4]]の後継機)において提案された、日本向け改修型。~
F-15SAと同様に主翼外側ハードポイントを空対空ミサイル用として再び開放し、レーダーはAPG-63(V)3もしくはAPG-63(V)4を搭載予定だった。~
[[F-35]]の導入が決まったため実現せず。~
~
-F-15U:~
E型の主翼面積を若干拡大したアラブ首長国連邦(UAE)向けの発展型。~
同国は[[F-16]]を採用したため実現せず、韓国向けとして提案されたが、こちらも実現しなかった。~
~
--F-15U+:~
水平尾翼を廃してデルタ翼化した大規模発展型。~
アラブ首長国連邦(UAE)に提案したがF-16E/Fの選定により構想のみに終わった。~
~

-F-15SE "&ruby(サイレントイーグル){Silent Eagle};":~
輸出市場向け改修型。~
設計を一部見直し、コンフォーマル燃料タンクの[[ウェポンベイ]]化やレーダー波吸収素材を使用するなど[[ステルス]]性を高めている。~
元のF-15Eより軽量に設計されている。~
1機あたり1億USドル(約100億円)で販売する予定で、イスラエル・サウジアラビア・日本・韓国・シンガポールに提案しているが採用国はない((後にイスラエルと韓国は[[F-35]]を導入している。))。~
~
IP:153.151.167.91 TIME:"2019-12-04 (水) 18:45:38" REFERER:"http://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/78.0.3904.108 Safari/537.36"

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