*&ruby(ぺんしるろけっと){【ペンシルロケット】}; [#gd244972]
1950年代、東京大学生産技術研究所のAVSA((Avionics and Supersonic Aerodynamics：[[航空]]及び[[超音速]]空気力学。))研究班（旧第2工学部）が設計・開発した[[固体燃料ロケット]]。~
1950年代、東京大学生産技術研究所のAVSA研究班（旧第2工学部）が設計・開発した[[固体燃料ロケット]]。~
戦後初の国産・研究用ロケットでもあり、飛翔の様子を外部から観測して、後の大型ロケット開発のためのデータを得ることを目的としていた。~
その形から「ペンシルロケット」と呼ばれるが、研究の段階では「タイニーランス」と呼ばれていた。~
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[[大東亜戦争]]終結後、日本は[[GHQ]]により[[航空]]分野に関する一切の活動への関与を禁じられてきた((大学の授業からも「航空工学」の項目が削除されるなど、この措置は徹底したものであった。))が、1952年のサンフランシスコ講和条約によってその枷がはずされ、日本人も航空技術の研究開発に関わることが出来るようになった。~
こうした流れを受け、AVSAはロケット開発をスタートさせた。~
[[太平洋戦争]]終結後、日本は[[GHQ]]により[[航空]]分野に関する一切の活動への関与を禁じられてきたが、1952年のサンフランシスコ講和条約によってその禁制が撤廃。~
日本人も航空技術の研究開発に関わることが出来るようになったのを機に、AVSAによるロケット開発が始まった。~
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そして1955年1月、全長23cm・直径1.8cm・重量200gのペンシルロケット第1号機が完成し、東京・国分寺の工場跡地で水平発射テストが実施された。~
テストは複数枚の紙のスクリーンを貫通して（飛翔速度・経路観測のため）砂場に突き刺さり、無事成功した。~
1955年1月、全長23cm・直径1.8cm・重量200gのペンシルロケット第1号機が完成し、東京・国分寺の工場跡地で水平発射テストが実施された。~
第一号機は飛翔速度・経路観測のために張られた紙のスクリーンを複数枚貫通して砂場に突き刺さり、無事成功した。~
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その後、水平発射試験は場所を生研の千葉実験場に移し、2段式や無尾翼型などの試射が繰り返された。~
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初の打ち上げ（弾道飛行）実験は1955年8月6日、秋田県道川海岸で行われた。~
この時はペンシル300（全長30cm・直径1.8cm・重量230g）が実験に供された。~
1度目の発射ではランチャーの取り付けが甘かったため、地上を暴走してしまったが、1時間後の2度目の発射で到達高度600m、水平距離700mを記録した。~
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こうした一連の実験成功を受け、2週間後には2段式の「[[ベビーロケット]]」が打ち上げられることになった。~
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これらいずれのロケットも観測・誘導機器を搭載しておらず、文字通り「大型のロケット花火」であった。~
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関連：[[ベビーロケット]] [[パイロケット]] [[アルファロケット]] [[シグマロケット]] [[カッパロケット]] [[ラムダロケット]] [[ミューロケット]]~
**参考リンク [#x280d6f5]
[[JAXA]]宇宙科学研究本部ISASニュースNO.217 （http://www.isas.jaxa.jp/docs/ISASnews/No.217/ISASnews217.html#index）~
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